町田市鶴間・圓成寺そばの路地は、鶴間小学校の児童が通学するスクールゾーン。国道246号から保土ヶ谷バイパス方面への抜け道になっているため、通勤時間と重なる朝は車通りが激しくなる。さらに圓成寺側からは緩やかな上り坂とカーブ、その曲がり角で朝の陽ざしが運転席に差し込む、歩行者にとって大変危険な道となっている。
毎朝7時30分〜9時の間、通学する児童らは近所に住む宮島正敏さん(74)に見守られてきた。「おはよう。そこ、広がらないで」。見通しの悪いカーブに立つ宮島さんは児童一人ひとりに声をかけ、児童らも元気にあいさつを返した。右手に握るカウンターは78人を数え、「よし、これでみんな通ったかな」。ほとんどの児童と顔見知りだ。
定年を迎えてから約15年間、雨の日も雪の日もほぼ毎日、道路に立った。翌日に卒業式を控えたこの日は、6年生の保護者が「6年間、毎日ありがとうございました。もう中学生ですよ」と感謝を伝えにきた。「もう何人も卒業生を見送ってきたよ」と頬を緩めた。
宮島さんはこれからも児童の安全を守るため、道路に立ち続ける。「自分がずっと暮らす町だから」
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