町田市教育委員会は5月16日に町田市民ホールで教職員、保護者、学校関係者、市民などを対象にして「町田市学力向上推進フォーラム」を開いた。
テーマは「新学習指導要綱にあわせた『主体的・対話的で深い学び』の実現」。これからの時代を生きる上で必要な資質・能力の一つである「思考力・判断力・表現力等」をどのように育成していくかを保護者や地域の人々に普及・啓発することを目的に開催した。
文部科学省が実施している「全国学力・学習状況調査」の結果(2014年度)によると、町田市の平均は東京都及び全国の平均とほぼ同様の数値を示す。しかし、個別に見ると学校によって学力の定着度に差があることや、中学校区内の小・中学校に共通する学力上の課題があることが明らかになっている。
この状況を踏まえ、小中9年間を通し、授業の改善を図り、知識や技能を習得させるとともに、思考力、判断力、表現力などの能力や主体的に学習を取り組む態度を養う必要があると考えている。
当日は市立学校の学力状況の報告から始まり、協同的探究学習を取り入れた模擬授業=写真=を実施。観客が生徒役になり、一般的な指導方法による授業と、「協同的探究学習」の授業を比較しながら進めた。学力向上イメージキャラクター「のびーるくん」も登場し、中学社会科の市場の働きと経済で季節によるイチゴの値段の違いについて考えた。協同探究ではどんな意見も尊重し、受け入れながら授業を展開するという工夫を実践。学力向上推進パイロット校、木曽中学の谷上由美子副校長が指導し、藤村宣之東京大学大学院教授が解説した。
その後は、藤村教授をはじめ、町田高等学校の牛来峯聡統括校長、市立中学校PTA連合会の通地康弘会長等が登壇し、リレートークやパネルディスカッションを行った。
教育委員会は2013年度に学力向上推進委員会を設立。顧問を務める藤村教授が提唱する「協同的探究学習」を効果的に学習に取り入れていくことで、町田市の子どもたちの学力向上を図ってきた。
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