小川在住の丸山和之さんが4月9日、西丹沢ユーシンロッジ付近で行方不明となっていた37歳男性を発見し、必要な救護措置及び救助要請を行い、遭難者の人命救助に多大な貢献をしたとして、松田警察署(神奈川県足柄上郡)より感謝状を贈呈された。
72歳の丸山さんは登山歴50年のベテランで、3月27日一人で入山し、無人のロッジで宿泊体制に入ろうとしていた。そこに同19日から行方不明となっていた37歳男性が、全身びしょ濡れの状態で倒れ込んできたという。丸山さんは持参していた着替え用の服を着させ、必要な食事も与えて一夜を明かし、翌朝2時間以上かけてケータイの電波が届く場所まで動き、救助を要請。急いでロッジに引き返して、ヘリが着く河原まで連れて行った。
行方不明になった当日、男性は20mほど滑落して負傷し遭難。沢の水を飲んで8日間生き延びていたという。ロッジには丸山さん以外に立ち寄った人は皆無で、4日間の登山計画だったため食料も豊富に所持していた。「男性は震えていたので朝まで持つか心配だった。助かって本当に良かった」と丸山さん。ユーシン渓谷には2度目の山行で、「前回は道志側から回ったのでロッジに着く頃には食料もなくなっていた。そういう意味では男性にとってラッキーだったのでは。遭難者と遭遇したのは初めての体験だったけど、今までの山の経験から迅速に動けたと思う。年齢を考えると逆と思われそうだけど」と笑うと、「明日は我が身ですから」と気を引き締めた。丸山さんは満50歳の頃に奥さんとともに『日本100名山』を制覇し、その後も1人で五街道を歩いた。今でもひと月に5回は山に登っている。「重たい荷物を持って歩けるのも75歳までかな。80歳までは今までの経験を生かして山に臨み、85歳からはハイキング程度に留めるよ」と笑って話す丸山さん。ベテランハイカーが奇跡の救出劇を実現した。
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