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町田 社会

公開日:2023.09.21

どんな行動を?
消防署・担当課長に聞く

  • 災害対策調整担当課長の藤原南さん

 町田市で災害時に求められる行動は――。町田消防署・災害対策調整担当課長の藤原南さんに話を聞いた。

 ――関東大震災から100年を迎えた

 「当署は防災機関として、100年前のことを風化させることなく、震災の怖さと備えの必要性を全世代に伝えていかなければならないと考えている。災害に対応できる消防力の充実強化を図り、市民を守っていく決意を新たにしているところだ」

まず、身の安全を

 ――震災時、市民に求められる行動は

 「今は100年前とは異なり、火災警報器や消火器、転倒防止器具など、震災に備えるためのさまざまな『武器』となるものが増えた。いつ発生してもおかしくない災害に備え、市民には愚直に訓練を重ねてもらいたい。ひと昔前は『地震だ、火を消せ』と言われていたが、近年は揺れている時に怪我ややけどをしてしまう人が多い。『地震だ、まず身の安全』という認識に改めてもらえればと思う」

 「具体的な例としては、コンロの引火などによる比較的初期段階の火災に備え、台所に小型の消火スプレーを置いたり、日ごろから浴槽に水を貯めておくことなどを考えてもらいたい。また、室内にいる時はドアを開けて逃げ道の確保を。そして屋外ではブロック塀の倒壊による負傷を防ぐためにも、門や塀に近寄らないように注意してもらいたい。常に命が助かる行動を心がけてもらえればと考える」

木造密集 注意

 ――町田で特に注意が必要なエリアは

 「木造住宅が密集する地域は注意が必要だ。大規模な火災が発生する危険がある。町田は都心部と比較すると傾斜地が多く、土砂災害危険区域も少なくない。震災時や水災時には地崩れによる土砂災害も懸念されるため、坂の下や窪んでいる場所などには注意するよう心がけてもらいたい」

 ――大規模地震が発生した場合、水道管が破損し消火栓が使用不可になることもあると聞く

 「消火栓が使えなくなると、火災が多発した際に迅速な消火活動を行えなくなる。その場合は防火水槽の水を用いて離れた場所から送水し、消火を行わなければならなくなるが、当署ではこの点も想定し、遠距離・長時間の放水訓練などを定期的に行っている」

連携強化

 ――過去の災害を参考に、取り組みを強化しているところは

 「東日本大地震発生時の教訓を生かし、普段から町田市や警察署、自衛隊との連携強化を図っている。各機関と協働で震災・水災に関する訓練を定期的に実施しているところだ」

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