町田 社会
公開日:2025.10.24
町田で息づく、心まで温まる一皿。三代目が繋ぐ、老舗カレーの伝統と未来への挑戦
「リッチなカレーの店アサノ」の3代目浅野純平さん
町田の懐深く、仲見世商店街からスタートし、38年もの間変わらぬ味で人々を魅了し続ける一軒のカレー店があります。扉を開ければ、スパイスの香りと共に迎えてくれるのは、実直な笑顔が印象的な「リッチなカレーの店アサノ」三代目の浅野純平さん(26)。市外からも足を運ぶ人が多く、土日には6席(移転前)の店内に1日で100人を超えるお客さんが押し寄せます。※こちらの内容は町田市シティプロモーションサイト「まちだで好きを続ける」に公開されたものの一部です(8月28日更新)
浅野さんは高校卒業後に調理の専門学校へ行き、都内の老舗洋食店で4年間修行したのち、店のカウンターに立つようになりました。お店の命とも言えるルーは、初代であるお祖父様が開発した「欧風・和風・東南アジア風」の3つの個性が絶妙に溶け合ったもので、仕込みには4日間を要するといいます。一口頬張れば、複雑にして奥深いスパイスの味が幾重にも広がり、まさに至福の味わいです。現在、店舗を切り盛りする浅野さんは、幼い頃から継ぐことを考えていたのでしょうか。
「いいえ、全く。料理もお手伝い程度しかしたことがなくて。僕が高校3年生の時、おじいちゃんが亡くなったんです。それでこの味がなくなるのは寂しいな、と。作れるようになりたい、繋いでいきたいという気持ちが芽生えました」
店のカレーが「家のカレー」として育ってきた浅野さん。働き始めの頃は味の再現に苦労したそうです。昔からの常連さんに「今日の味はどうですか?」と聞きながら、お祖父様が築き上げ、お父様が守ってきた味を追いかけていきました。そのような中、伝統の味を土台に、浅野さんは新しい取り組みを始めたそうです。
「トッピングは僕が始めました。例えば、玉子やナスのソテー、にんにくの素揚げなどのメニューがあります。洋食屋さんで修行させてもらったので、平日の夜限定でオムレツのトッピングもやっています。どれとどれを合わせたら美味しくなるだろうと考えるのが好きですね」
店は、カウンター数席のみの、いわば「超オープンキッチン」。この空間で大切にされているのは、お客さんとの温かいコミュニケーションです。それは、「出身どこなの?」などと気さくに声をかける父・信三さんから受け継いだ精神でもあります。お客さん一人ひとりの反応がダイレクトに伝わるといい、「美味しいって顔で食べてくれるのを見ると、やっぱり嬉しいです」と笑顔を見せます。
「常連さんからおじいちゃんが店主をしていた頃の話を聞けたりして面白いですよ。おじいちゃんはカツカレーに力を入れていたので、チキンカレーとかポークカレーとかメニューに載ってるけど『カツカレー食べろ』って一択だったとか(笑)」
ピックアップ
意見広告・議会報告
町田 ローカルニュースの新着記事
コラム
求人特集
- LINE・メール版 タウンニュース読者限定
毎月計30名様に
Amazonギフトカード
プレゼント! -

あなたの街の話題のニュースや
お得な情報などを、LINEやメールで
無料でお届けします。
通知で見逃しも防げて便利です!












