八王子版 掲載号:2018年5月31日号
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八王子ラーメン 人気の背景に若手市職員 名づけ親 知名度向上貢献

社会

八麺会のメンバー。前列右から2人目が立川さん
八麺会のメンバー。前列右から2人目が立川さん
 刻みタマネギたっぷりの八王子ラーメン。先日放映された八王子の街を紹介する番組でも「全国から訪れる味」と紹介されるなど、いまや八王子の「集客」には欠かせない名物の一つとなっている。全国的に名が知れ渡った背景には、市の若手職員らの「街を盛り上げたい」という思いがある。

 「良いね。これならいけるのでは」――。5月初旬の午後8時過ぎ。市内のとある一室で八王子ラーメンのカップ麺化のための打ち合わせが行われた。参加者は30、40代らで構成される市役所の若手職員たち。

 15年前から、有志メンバーで「八麺会」という団体を立ち上げ、ボランティアで八王子ラーメンの認知度アップに取り組んできた。

 「街おこしという視点で活動してきました。よくラーメンマニアの団体と間違われてしまうのですが」と同会のまとめ役である立川寛之さん(48)は話す。

「街の名物を」

 立川さんらが八麺会を立ち上げるきっかけとなったのが、「何か街の名物がつくれないかなぁ」というひと言。役所の仕事としてではなく、いち市民として「八王子を活性化させたい」という思いをぶつけあった飲み会で出た言葉だった。

 「そのなかでふと誰かが『八王子のラーメンには刻みタマネギが入っているんだよね』と言ったんです。横浜出身の私には”特別なもの”に聞こえました」と立川さん。八王子出身である他のメンバーには、「当たり前のこと」だったが、立川さんには「可能性」がみえたのだという。

 そこで、刻みタマネギをラーメンに入れている店に取材に行くことに。約50年にも及ぶ歴史などを聞き、その奥深さにメンバーは引きつけられた。「名物になると確信しましたね。八王子ラーメンと名づけることにしました」

まず地元から

 でも、どうやってPRしていくのか――。立てた計画は、地元での人気を高め土台を固めたうえで、持ち帰り品へ展開するなどして、徐々に外へ広めていく、というもの。

 プランに沿って、まず取りかかったのが八王子ラーメンを取り扱う店がひと目で分かるマップづくり。「店の格付けはしない」「中立を守る」などをモットーに、メンバーは市内ラーメン店を一軒一軒訪問し参加を呼びかけていった。「趣旨をしっかりと話すと、皆さん、納得して協力してくれました」

 そして、マップが完成すると、市内で注目を集めるようになり、大手ポータルサイトや情報誌で取り上げられるなど、一躍知名度がアップ。カップ麺化の話も舞い込み、市外へもその名が広がっていった。

 「協力してくれた皆さんのおかげだと思っています。その後も、市内の祭りでPRブースを出展するなど、活動を継続させていきました」

2月に賞

 そんな会の活動が評価され、今年2月には、大手食品会社が主催する、地域の名品づくりに貢献した団体に贈られる賞を受けた。

 八王子ラーメンが全国区となった証ともいえる快挙だったが、立川さんは現状に満足しておらず、もっと多くの人たちを巻き込み、八王子ラーメンをツールに街を盛り上げていきたい、という当初抱いた思いは変わらないままだという。

 「今、メンバーは学生を含めて15人程度。マンパワーが足りない。若い人たちの力も借りたいし、ラーメン店の方々の力も」と、新たな力を呼び込み、”新風”を吹かせたい考えがあるという。

 「長く八王子に住んできて、この街の住民として誇りのもてるものをもちたいんです。それが八王子ラーメンであってほしいですね」

職員らを惹きつけた刻みタマネギ入りの八王子ラーメン
職員らを惹きつけた刻みタマネギ入りの八王子ラーメン

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