では、子育ての現場ではどう見ているのか――。今回の条例制定で施設内が全面禁煙と定められた幼稚園で園長を務める渡邊喜代子さん(諏訪町・八王子桑の実幼稚園)は「良かったと思います。ここ7、8年は園内でたばこを吸う方は見なくなりましたが条例として決まって」と笑顔をみせる。
ただかつては、”いたちごっこ”のようだったとも。渡邊さんが現在園長を務める幼稚園で働き出した40年以上前は、「普通のこと」として、園内で子どもたちの父親らがたばこを吸っていたのだという。
それが、2000年以降、タバコは周囲の人に害を及ぼす一面もある、という世論が高まっていくと、渡邊さんたちは園内での喫煙を禁止する呼びかけを始めた。「そうすると、園の外にある駐車場などで吸う方が出てきたんですよ」。園外では周辺住民の迷惑になると思い、園の外にも喫煙禁止の張り紙を――。すると、徐々に園外でも、たばこを吸う人の姿が見られなくなっていったという。
「受動喫煙に関する情報が伝わるようになったことも影響していると思います。今回の条例もしっかり周知されれば、より効果が高まるかと」。子どもたちのためにそうなってもらいたい、と渡邊さんは力を込めて話している。
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