地域におけるコミュニティ活動の活性化などを目的に「住民交流の場」を提供する「市民センター」。八王子市では1983年に第1号となる大和田市民センター(大和田町)が誕生し、現在18館が稼働している。一方建物の老朽化などにより順次改修工事が行われている。1993年に建てられた石川市民センター(石川町)も今月末から工事が始まる。約5カ月の休館を迎えるこの機会に改めて市民センターの存在意義などを担当者に聞いた。
「石川」の実績町会単位超え
「やはりコミュニケーションの向上ですね」。市民センターができたことでの「成果」について石川地域住民協議会の役員たちは町会単位を超えたつながりの創出をあげる。市民センターは地域住民が組織する「地域住民協議会」によって運営され、施設を拠点として協議会により地域コミュニティづくりが実践される。石川地域住民協議会は14の所属町会自治会と各種9団体の合計23団体90人による委員で構成する「市内最大規模」の組織だ。
「市東北部地区」に位置する石川市民センターは地上2階建てで、有料の会議室、体育室、音楽室、多目的室や無料の幼児専用コーナー、図書コーナー、ゲートボールコートなどからなる。当該地域の人口は3万3339人で世帯数は1万4622(八王子市住民基本台帳2018年3月)。少子高齢化が叫ばれる中、地域内には工業団地があることなどから「人口も世帯数も増え続けている。小学校はマンモス校」だそう。
同協議会は同センターを主会場に年に3回、大規模なイベントを企画している。8月のセンターまつり、11月の文化祭、1月のどんど焼きで、それぞれ「年々規模が拡大している」そう。その実績はセンター運営の成功例とも言える。
運営 独自の取り組み
運営について同センター独自のものがある。「利用者登録団体」制度だ。
定期的にセンターを利用するダンスサークルなどの団体が優先的に予約をできる仕組みで、その団体は協議会の委員へ参加し「協議会の活動」に協力する条件がある。具体的にはイベントの手伝いなどで開催時に団員がスタッフとしてテントの設営や片づけなどをする。現在16団体が登録している。20年以上利用する登録団体の担当は「おかげさまできれいに使わせていただいています」と感謝する。ある役員は「(制度の定着は)信頼関係の証」と話す。
「(センターができる)それ以前は町会単位の施設中心でしたが、できてから地域内の福祉、防犯、交通、消防防災、老人会などで親密度が増しました。情報交換も活発になり、災害があった場合の共助、公助はやりやすくなっていると思います」。改修工事は来年1月まで。新しくなった建物でも「コミュニティづくり」の拠点としてさらなる発展に期待がかかる。
25、26日にイベント
納涼盆踊り、地元演歌歌手・植松しのぶ歌謡ショー、囲碁大会などの「センターまつり」は25日に、講演、踊り、カラオケなどの「福祉のつどい」は26日 に開催される。古本市、子どもコーナー(ふあふあランド)、フットサル大会などは両日とも。時間等詳細は同センター【電話】042・642・0220へ。
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