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八王子 人物風土記

公開日:2019.09.05

今夏開催されたインターハイの陸上競技女子400M障害で優勝した
津川 瑠衣さん
八王子高校3年

背景に「変身」願望あり

 ○…全力に近いスピードで走りながらハードルを跳び越える。そんな陸上競技のなかでも過酷とされる種目を好んで追求してきた。「ハードル技術は少しの改善で一気にタイムが伸びることがあるんです。そこが魅力かな」。競技を始めた小学校の時に所属したクラブがハードルを使った練習を多用していたことがきっかけ。「その時の友だちと大会決勝で競った。彼女がいたからここまで強くなれたと思っています」

 ○…鬼ごっこやどろけい。幼いころから駆け回るのが好きだった。でも、人見知り。身体を動かすことが自己表現の手段となってきた。それは友だちから呆れられるくらいに。NHKの子ども向け番組を見ては童謡を大きな声で歌いながら踊っていた、と。「今もカラオケにはよく友だちと行きます。最近は心を突き刺すような恋愛ソングに魅了されていますが」。

 ○…「変わりたい」という思いが強い。進路に八王子高校を選んだのも、見学に訪れた際に良い意味での緊張感が感じられ自らを高められると思ったから。一方で強化合宿と聞くや強くなれるとわくわくする性分。「私って変なんですかね」。息抜きでも変身願望が――。「きょうはギャル系?清楚にかな」とメイク遊びで「変身」を楽しむことが趣味となっている。

 ○…大学でも競技を続けることを決めた。そのため、化粧品会社に入り、お客さんにメイクの指導をするという夢は一旦お休み。メイクを極めるのであれば専門学校に行かなければプロにはなれない、という気持ちだった。目指すは世界で戦える選手だ。「そのためには肉体改造が必要だと思っています。もっとスピードを高めたい」。練習に明け暮れる少し先の自分を想像するとわくわくしてくる。「楽しみです。より強くなりたい」

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