ビーチバレーの五輪出場をめざし、下恩方町の企業に勤める本村嘉菜(かな)さん(24)と酒井春海さん(23)がペアを組み活動している。10月に終えた初参戦の今シーズンは、3度入賞し同月にあったツアーファイナルに出場するなど健闘した。現在は飛躍のための海外進出を計画中。2人は「海のない八王子から世界を狙います」と宣言する。
今年から参戦
2人の名前をあわせ「もかはる」のチーム名で活動している(も=本村、か=嘉奈、はる=春海)。今年3月からツアーに初めて参戦し、7大会で3度の入賞を記録。全日本選手権で5位に入るなどもし10月、大阪であったツアーファイナル(上位8チームのみ出場)に「念願」の出場を果たした。
生まれも育ちも八王子で、小学4年生のときからバレーボールを習い始めた本村さんは大学1年で初めてビーチバレーを経験。五輪の選考会へ出場したことなどを機に「本気」になっていったそう。
酒井さんは高校の時、推薦でビーチバレーの全国大会へ出場した実績を持つ。大学2年のとき、本格的に取り組もうとバレーから転身した。
2人は川崎市にあるスクールで出会った。177cmと長身の本村さんはブロッカー、スピード感のある動きをする酒井さん(165cm)はレシーバー。アトランタ五輪の経験もある藤田幸子さんがコーチを担当する。
一方、2人とも4月から本村さんの母親千賀さんが起業した洗浄業アイビークリーン(株)(下恩方町)に勤務する。神奈川の海岸で練習した後に、出勤するなど「両立」に奮闘している。
地元企業も応援
初参戦の今シーズンは国内4位で終えた。今後、五輪をめざすには海外の試合に出場しポイントを貯めていかなければならない。過去の五輪においては日本選手が出場できなかった大会もあるため、世界レベルでの活躍が必要だ。千賀さんは「ビーチバレー選手は30代が多い。テクニックで勝負してくる。2人は若い方なので、これからが期待できると思います」と話した。
「恩方から世界をめざすとは素晴らしいこと」。西寺方町にある多摩信用金庫恩方支店の高橋隆太支店長は、地元のスター誕生を応援している。紹介を受け2人の活動を知った高橋さんはその挑戦に賛同。今後、支店内の掲示板で2人を紹介していく予定だ。「大きく羽ばたいてほしい。夢を現実にしてほしいですね」とエールを送る。
躍動感楽しんで
ビーチバレーの魅力について本村さんは「2人なのでバレーにない阿吽の呼吸が大事。信頼関係が試合に影響する点が面白い」と、酒井さんは「日焼けをした筋肉質の選手が飛び込む姿、そして飛び散る砂。そんな躍動感を見てほしい」と話す。2人は「世界に出てレベルアップをしたいです。応援よろしくお願いします」と呼びかけた。なお現在、インターネットを通じたクラウドファンディングでも活動資金を募っている。
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