日本青年会議所公認SDGsアンバサダーで昨年、事業化もした 梅澤 朗広(あきひろ)さん 日野市在住 40歳
喪失感をはねのけて
○…全国で48人、都内では3人しかいないアンバサダーの1人。「SDGs(持続可能な開発目標)は国連の全加盟国が同意した唯一の行動計画です」と力を込める。「今年から小学校の教科書にも登場し、就職活動中の学生の9割が知っているというデータもあります」。学生が企業を選ぶ際の基準ともなり、銀行の融資の判断材料にもなっているという。
○…親の転勤で小学3年から6年までタイで暮らした。高校は市内の館高校(2004年閉校)に。大学卒業後は証券会社に勤めた。「定年まで」と思っていたはずが、「(かねてからファンである)サッカー東京ヴェルディの経営危機に、いてもたってもいられず」、大幅減俸を承知で転職。「自分の好きなものがなくなるのは嫌ですから」。チケット販売からサッカー教室までやる「何でも屋」。その取り組みがテレビで紹介されたことも。がむしゃらな5年を過ごし、クラブが「危機を脱してから」独立開業した。
○…証券会社時代に、地域貢献の一環として八王子青年会議所に入会。経営者ではない、いわゆる「サラリーマンJC」は数えるほどだったという。その活動の中でSDGsと出会い、すぐに感銘を受けた。昨年、アンバサダーになると、各地から講師として呼ばれるように。昨年12月にはSDGsを専門的に扱う会社を起業した。
○…思い返すとこれまで、タイの日本人学校の同窓生との別れや出身高校の閉校、ヴェルディの危機など「喪失感」に見舞われることが多かった。だからこそ「持続可能」というテーマが心に響いたという。「良い企業の良い取組みが、さらなる成長につながる」。目標期限である2030年までに「誇れる地球を子どもたちに残したい」
|
|
|
|
|
|