「早くても4月1日から」とされる新型コロナウイルスのワクチン接種に向け、八王子市の体制整備が急がれる。市は、小中学校の体育館などを会場とする集団接種を予定し、来月中に対象者へ接種券(クーポン券)の発送、コールセンターの開設を行う。
体育館中心 平日も3月にコールセンター
接種が優先される65歳以上の高齢者は市内に約16万人。市の接種計画では、日曜日に小中学校の体育館30カ所から最大50カ所、1会場1日1000人の接種を目指す。さらに、平日にも接種がでるよう、民間施設を含めて会場を選定中。これにより、10週間で高齢者のワクチン接種が完了する試算となる。市の新型コロナウイルスワクチン接種体制確保担当課長を務める武井博英さんは「漠然とした計画はあるものの、ワクチンがいつ、どれだけ配分されるのかはまだ分からない。接種日や会場が確定できず医師や看護師の調整など具体的なことはこれから」と対応に苦慮する。
国は、65歳以上のワクチン接種の開始を「早くても4月1日から」と発表。これを受けて市は、来月中に対象者へ「接種券」(クーポン券)を発送する。接種は完全予約制。接種日時や会場の予約は、スマホやコールセンターで受け付ける。コールセンターの開設は3月1日を予定する。
模擬訓練課題受け
先月行われた厚生労働省と川崎市のワクチン集団接種の模擬訓練では、問診に時間がかかることが課題の一つに挙げられている。
これに対し、武井課長は「基礎疾患を持つ方など接種を相談したい人と、接種のみを希望する人とブースを分けるなど、流れを止めない動線を検討しているところ」という。
また、訓練では、対象者が会場で記入していた問診票について、市は、会場での混雑を避けるため氏名、住所、生年月日までを印字して送付する予定。武井課長は「できる限り本人が迷わず接種できるよう、事前にホームページや接種券に同封する形で正しい情報を適切に、丁寧に伝える必要がある」と話す。
診療所で接種する個別接種について、「現時点では、ワクチンの取り扱いの難しさから効率性、安全性を見て集団接種が先行だろうと考えている。もちろん、使用できるワクチンが変わるなど、状況により個別接種もできるようになる」と想定する。「どんな変更にも、できるだけベストな体制で応えられるように当たっていく」と話す。
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