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公開日:2022.03.10
椚田町集合住宅
小学生も分かる初期対応
管理室に指示カード
200世帯以上が暮らす椚田町の大規模集合住宅、レーベンスクエアリマインドヒルズの自主防災組織が3月上旬、火災警報器が発報した際「小学高学年でも分かる」初期対応の指示カードを作成し、管理室に設置した。昨秋、同マンション内で発生した警報器の誤発報がきっかけだという。
警報器誤発報 教訓に
「火災警報器が発報したら【1】管理室は外側(エントランス側)の扉が自動的に開くのでそこから入室する」
同マンションの管理室扉には指示カードが掲示されている。入室すると「【2】管理室に入ったら他の応援の方のために通路側の鍵を開ける」など、次の指示が警報受信機側に掲げられている。
発報した号室の表示場所、室内のインターホンの場所、全館内放送の原稿など「一言」で書かれた指示カードが12枚。指示の通りに動けば、火災警報器が鳴った場合の初期対応が誰でもとれるようになる。
この手法は他自治体が考案したもの。防災士の資格を持ち、同マンションの自主防災組織の副隊長を務める毛利敬多さんが導入を提案した。毛利さんは「始めに管理室に来た人が災害対策本部長として対応できるように。小学高学年でもわかるような指示となっています」と話す。
きっかけは昨年10月に起きた警報器の誤発報。深夜に突如鳴り響き、マンション館内中が騒然となった。
毛利さんらは管理室で発報した号室を確認して向かうも、一見、火災は起きていなかった。消防隊の確認により警報器の故障と判明したが、修理は明け方に。一晩中、警報機が鳴り響いていた。この間、情報が行きわたらず、他所へ一時避難した住民もいたという。
毛利さんは「誤報は口頭で伝えたが、全館放送はできなかった。マニュアルはあったが、パニックになり読めなかった」と振り返る。
「子どもにも教えて」
だが、この一件が住民の防災意識の高めた。
翌月末に実施した防災意識調査の住民アンケートでは「誤発報でも全館放送で情報が欲しい」「停電時はトイレ、エレベーターは使用できるのか」など備考欄にはこれまでになかった要望や質問が書かれた。中には子どもから「災害時の行動を役員だけではなく、子どもも含めたみんなに教えてほしい」という意見もあった。
毛利さんは「集合住宅は意見の統一を図る難しさがある中、防災意識が高まっている今は取り組むチャンス。今後も対策をみんなで検討し、進めていければ」と話す。
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