八王子市医師会の会長に先月就任した 鳥羽 正浩さん 八王子市在住 51歳
見込まれた仕事、大切に
○…「市の担当課や保健所、病院と話し合い、市民に適切な医療を提供することが医師会の役割」と語る。理事に就いてまだ浅い方だが、コロナ下で実務に携ったことから会長に。「関係機関が自治体をまたがず八王子で完結するため実行は早い」。感染拡大時は、毎週のように関係者とのウェブ会議に出席。コロナ病床をひっ迫させない医療支援、スピード重視のワクチン接種など八王子独自の取り組みは他都市から注目を集めた。
○…八王子市出身。両親、祖父母と医師の家系で育った。高校卒業後、日本医大へ進学し自身も医師の道へ。「自分を見込んできた仕事は断らない」を心に刻む。それは若手時代の上司の言葉。研修先の病院で学会発表や論文提出など、厳しいノルマであまりの忙しさに仕事を断ったときにかけられた。「これから先、自分を名指しで来た仕事は断ってはいけないよと言われてね」。それ以来、人柄や能力を見込まれて依頼された仕事は引き受けている。
○…10数年前、当時の会長から頼まれ感染症担当に。感染症は専門外。だからこそ、コロナ下では「八王子の医療を守るために診療所の医師としてできること」を明確にした協力を会員に求めることができた。発熱外来を実施する診療所は約8割。全国でも突出している。「診療所はここまでやる、という基準を示すことで皆が目標に向かって動ける。コロナで痛感した」という。
○…急拡大する第7波について「数に踊らされないこと。新規感染者数より、重症化や命を落とす割合、病床数の状況を注視したい」と冷静に構える。「コロナがどんなものなのか見極めも重要」とも。会議など忙しい日々が続く中、関係機関と連携し、八王子市民の健康を守っていく。
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