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八王子 文化

公開日:2023.01.05

市内在住 大窪勇壱さん
「希望」を滝で表現
仏公募展 外国人会員に

  • 21年ル・サロン展に入選し、国内作品展でも評価された作品「神の滝〜平和〜」を手にする大窪さん

  • 大窪さんの作品「神の滝」シリーズ

 八王子市在住の会社員、大窪勇壱(54)=本名・大久保雄一=さんが、世界最古の国際公募展「ル・サロン」(フランス芸術家協会主催)の外国人会員に選ばれた。

 大窪さんは「人の心にある、祈る対象を滝で表現した」という代表作「神の滝」をこれまで20作品以上発表。北海道から沖縄まで、全国の美術館や博物館などの施設に展示されている。大窪さんは「『神の滝』を多くの方に知ってもらい、時代に名前を残したい」と作品への思いを語る。

落選機に、考案

 大窪さんが絵を描き始めたのは40歳のとき。始めは写実画を中心とする風景画を描いていた。

 「神の滝」を描き始めたのはル・サロン展への応募がきっかけ。2015年から応募し続けたが3年連続で落選。大窪さんは「これまで描いた自信作も通らず。今後何を描けばいいのか悩んだ」と当時を振り返る。

 自分を見つめなおすとき、滝を見ることが多かった。特に檜原村の払沢の滝はよく訪れたという。「滝を見ていると心が落ち着いた」という大窪さん。「滝には人の心を動かす力がある。誰もが心に持つ、よりどころとなる存在を滝で表現できないか」とひらめいたという。

 そこから1年間、試行錯誤を重ね、「神の滝」を完成させた。滝と岩場の対比を強調し「白く輝く滝は希望の光を発し、圧倒的な岩場も暗くなるほど発光している様子を描いた」と説明する。

 神の滝シリーズは19年と21年にル・サロン展で入選。同展審査委員会により作品が審議され、大窪さんは外国人会員に昨年認定された。

 大窪さんは「飾った瞬間、部屋の雰囲気が変わるほど、力のある絵を描きたい。ここがゴールではないので、引き続き頑張りたい」と語った。

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