戻る

八王子 人物風土記

公開日:2023.03.30

多摩地域を拠点に、競泳で2024年のパリオリンピックを目指す
砂間 敬太さん
八王子市在住 27歳

再始動「次は柔らかく」

 ○…200メートル背泳ぎで東京五輪に出場。目指してきた大会で完全燃焼した後は、心身のバランスを崩したこともありしばらく休みを取ってきた。その間、引退を考えたこともあったが、五輪直後に結婚した新妻とその家族にパリの舞台で泳ぐ姿を見せたいと再び挑戦することを決意。パリの日本代表選考会を来年に控える今、本格的に動き出した。「調子は良い。パリでは表彰台を狙いたい」と意気込む。

 ○…小学4年から中学3年まで、ほとんど学校に行かない引きこもり経験をもつ。最初に休んだときの理由は思い出せないほどの些細なこと。しかし、登校した際に同級生らから「何で来なかった」と聞かれることを考えると学校へ向かう気になれなかった。転機は高校入学。続けていた水泳が評価されての新天地。誰も自分のことを知らない環境が解放させてくれた。頑固な完璧主義者だったと自己分析する。

 ○…奈良県出身だが、多摩とは縁があった。進学したのは多摩センター駅に近い中央大学で、社会人となってからは多摩にある競技用プールが練習拠点に。「多摩は東京なのに自然豊か。故郷の奈良に似て、人が温かい」と笑顔になる。一方で故郷にいる家族のことを忘れることはない。引きこもっていた時代、無理に学校へ向かわせようとしなかった両親。感謝しかない。

 ○…パリに向け、泳ぎの見直しを行っている。力強さが持ち味だったが、「柔らかさ」を追求し始めた。何かを変えなければ、より良い結果は得られないという考え。練習では全てに全力というスタイルを変え、身体と心をコントロールしながら挑むようになった。「いずれ不登校の子どもを支援したいという思いもある。ただ今は競技に集中したいと思います」

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

八王子 人物風土記の新着記事

八王子 人物風土記の記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS