｢年の功｣つなぎ、力に

　○…八王子市内81クラブ、60代から１００歳以上まで約５千人の会員からなる連合会の会長を昨年から務める。創立60周年を迎えた今年は、６月に記念式典を開催。コロナ禍を経て昨年から徐々に再開してきたスポーツ大会や芸能大会、地域貢献活動なども本格的に復活させる。「参加者は昨年度の２割増し。ようやく皆さんが安心して集まれるようになった」と喜ぶ。「準備は大変だが、目を輝かせて参加している人の姿を見ると疲れも吹き飛ぶ。やって良かったと思える」と満面の笑みを浮かべた。

　○…大手電機メーカーで総務部長まで務めた。当時としては珍しく現場まで足を運んで、部署の雰囲気から開発中の新商品まで把握。「当時は工場で働く約５千人の顔と名前が一致できた。今はもうできないよ」と笑い飛ばす。造園に興味があり、働きながら週末に近所の植木屋で仕事を手伝った。55歳で早期退職し、職業訓練校で学び直して造園業を開業。70歳まで勤め上げた。

　○…シニアクラブが抱える課題に、会員の減少や役員のなり手不足がある。連合会に所属していない老人クラブや趣味のグループにも理解を示しつつ「楽しいと感じることは人それぞれ。会員の声を丁寧に拾いながら、活動内容や役員の負担軽減などを工夫して、クラブの魅力を広めていきたい」と強調。「経験や知識を蓄積したシニアの力を地域活性化につなげられれば」と展望する。

　○…趣味は登山。富士山や北岳など国内外の多くの山に挑んできた。最近では週末に高尾山周辺を散策することも。寺院巡りも好きで、コロナ前は妻と四国八十八ヶ所巡りをしたこともあった。「今は妻も自分も務めがあるので、お互いに任期が明けたら、また２人で出かけたい」