八王子 トップニュース社会
公開日:2023.10.19
八王子消防署
デイタイム救急隊が発足
ピーク時の態勢を強化
救急要請の多い平日日中にのみ勤務する「八王子デイタイム救急隊」が、このほど八王子消防署(戸谷彰宏署長)に新設された。増隊により現場到着時間の短縮が見込まれるとともに、育児や介護などで24時間勤務が難しい職員が活躍できる場として、働き方改革につながることも期待されている。
都内の救急出動件数は年々増加の一途をたどり、昨年(2022年)は過去最多の約87万2000件を記録。36秒に1回、救急隊が出動していることになる。また、このうちの半数を午前9時から午後5時台の出動が占めている。
デイタイム救急隊は日中の救急需要の多い地域における現場到着時間の短縮などを目的に、2019年5月に池袋消防署で初めて運用を開始。効果が認められ近年、板橋や荻窪など部隊創設の波が広がっている。
多摩地域で初
八王子署管内でも昨年の救急出動件数が約3万4000件と過去最多を更新。救急隊が不足したことで現場到着時間も2年前の約8分から13分にのびた。また救急隊は定期的に24時間勤務があることから、育児や介護などで夜勤が難しい救急資格保持者が通常の勤務を続けることは事実上不可能だった。こうした背景を受けて、八王子署や町田署など都内4署でデイタイム救急隊が新設されることになった。多摩地域では初の創設となる。
多様な人材活躍の場に
「市民の安全安心の一端を担い、救急業務にまい進することを決意表明する」。同署で10月13日にデイタイム救急隊の発隊式があり、出席した関係者の前で愛澤隆樹隊長(53)が宣言した。同隊の隊員や活動内容が紹介されたほか、ダミー人形を使った活動訓練も披露。戸谷署長は「デイタイム救急隊の創設は、職員の多様な働き方を実現し、新たな活躍の場となる。一人でも多くの人を救うことにつなげていきたい」と期待を込めた。
同隊は、育児や介護などで夜勤が難しい職員3人を含む5人の男女で構成。平日午前8時30分から午後5時15分まで勤務し、午後4時14分までの救急要請に対して出動する。愛澤隊長は「それぞれの隊員が抱える事情を個性の一つと捉え、たとえば『子どもが熱を出した』といった家庭の状況にも最大限に配慮して対応できるような運用をしていきたい」と展望を語った。
デイタイム救急隊の創設で八王子消防署の救急隊は計10隊となり、1つの消防署の救急隊数としては都内最多となった。
ピックアップ
意見広告・議会報告
八王子 トップニュースの新着記事
コラム
求人特集
- LINE・メール版 タウンニュース読者限定
毎月計30名様に
Amazonギフトカード
プレゼント! -

あなたの街の話題のニュースや
お得な情報などを、LINEやメールで
無料でお届けします。
通知で見逃しも防げて便利です!












