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八王子 人物風土記

公開日:2024.01.11

極真会館主催『第13回オープントーナメント全世界空手道選手権大会』で初優勝した
佐藤 七海さん
南大沢道場所属 24歳

体格差屈せず 有終の美

 ○…4年に1度開催され、「世界最高峰の大会」とも言われる国際空手道連盟極真会館主催の世界大会。昨年11月に出場し、並み居る強豪を制して初優勝を手にした。体重階級なし、1対1で繰り広げられる白熱の試合。身長156cmと小柄ながら、素早さを武器に大柄な選手にも臆さず立ち向かった。前回は準優勝だっただけに、優勝が決まったときのことを振り返り、「あの瞬間は本当に特別で一生忘れられない」と絞り出した。

 ○…都立八王子東高校卒業。日野市在住。1歳下の妹が幼稚園生のとき、妹に付き合う形で体験会に参加したことが極真会館に入門したきっかけだ。体が小さくパワー負けすることが課題だったが、ひたむきに稽古を重ね、小6のときに初めて国際大会で優勝。以来、全日本女子ウェイト制軽量級や世界女子ウェイト制軽量級など数多くの大会を制覇してきた。

 ○…一見、体の大きい方が有利に見えるが、「自分の持ち味はスピード。相手の長い手足が届かないところから一気に距離を詰める」。体格差を逆手に取る方法を研究してきた。試合終盤、スタミナが切れそうになるのをいつも支えてきたのが「負けたくない」という強い気持ちだった。5年前、手が届きそうで届かなかった世界チャンピオンの座。それを叶えた今、「選手を引退する」というひとつの決断を下した。

 ○…昨年大学を卒業し、現在はシステムエンジニアとして働く。勤務後に稽古に励んだり、仕事と空手の両立に奮闘してきた。それでも続けてきたのは、空手が好きだという想いと、チャンピオンへの執念。「選手は引退しても、空手はずっと続ける。同じ道場の同性に頼ってもらえる存在になりたい」。第2の人生、笑顔で幕が開く。

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