高齢者と地域つなぐ

　○…さまざまな技能や経験を持つ高齢者ボランティアと、それを必要とする福祉施設や学校などをつなぐことで高齢者の社会参加を支援する「八王子センター元気」の７代目代表。登録ボランティアの活躍などを紹介する広報誌「げんき」が、１月に発行１００号を迎えた。「活動を伝えることで輪が広がり、ボランティアのやりがいにもつながる。歴代の広報担当者たちが、ここまでたすきをつないでくれた」と感謝する。

　○…山梨県出身。大家族で育ち、家によく人が集まる環境だったことから「人と接することが苦にならない」性格に。大学進学をきっかけに上京し、卒業後は証券・自動車・保険などの業界を渡り歩いた。「相手の気持ちに寄り添いながら、決められた制約の中でいかに動き、円滑に交渉をまとめられるか」--。会社員時代に培われた経験が、心配りが大切な今の活動に役立っている。

　○…センターに登録したのは10年ほど前。定年から数年経ち「人生はまだ10年以上続く。このままぼんやりと過ごして良いのか」という思いがよぎり、センターの募集チラシを見て「これしかない」と飛び込んだ。コーディネーターだけでなく傾聴ボランティアも経験し、２年前に代表に就任。コロナ禍以降減少傾向にあるボランティア登録者数や活動数を「魅力ある技能を増やすことや、市内の大学との連携を広げることで再生させたい」と構想する。

　○…花の有名なスポットに足を運ぶことが好きで、スマートフォンの中はさまざまな季節の花の写真でいっぱいだとか。以前は温泉めぐりにもよく出かけていたが「今はセンターの活動のほうが面白味が出てきた。色々な人と会って話がしたい」と人好きのする笑顔を浮かべた。