八王子 社会
公開日:2025.08.21
戦後80年
市役所で被爆二世を植樹
富士森公園でも
戦後80年の節目を迎えた8月15日、平和のシンボルである「被爆樹木二世」の植樹式が八王子市役所で行われた。
被爆樹木二世は、1945年8月に広島と長崎に投下された原子爆弾の爆心地近くで、被爆しながらも生きながらえた樹木(被爆樹木)から採取された種子から育った苗木のこと。平和の象徴として、また生命の尊さを伝えるものとして、日本各地で植樹されている。
市役所本庁舎の南側広場で行われた植樹式では、広島のアオギリと長崎のクスノキの苗木を1本ずつ初宿和夫市長と市立たがの杜小中学校の児童・生徒らが一緒に植樹した。
植樹後、生徒による平和へのメッセージが発表され、「80年前の痛みや悲しみ、苦しみを風化させてはいけない。未来を担っていく私たちには、平和のバトンをつないでいく使命がある」と呼びかけた。広島市の松井一實市長からもメッセージが寄せられ、「被爆者の方々は強い決意を持って自らのつらい体験や核兵器の恐ろしさを世界に伝え続けてきた。アオギリの木が成長し続けるように、私たちもまた、平和な世界を築くために絶えず努力していかなければならない」(一部抜粋)と揺るぎない思いが読み上げられた。
戦没者慰霊塔でも
同日、台町にある富士森公園の戦没者慰霊塔横の広場でも植樹が行われ、広島のアオギリ1本が八王子市遺族会の手によって植えられた。多摩地域平和ユースの高校生らによる平和メッセージの発表も行われた。
八王子市役所に植えられたクスノキについては、来年秋にオープンする八王子駅南口集いの拠点「桑都の杜」内に移植する予定だ。
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