三越が入居する「ココリア多摩センター」＝新都市センター開発（株）提供
多摩センター駅そばの商業施設「ココリア多摩センター」内にある「三越多摩センター店」が来年３月20日で閉店することがわかった。同地区の商業面での”顔”だった三越。市を中心に多摩センター地区の活性化に向けて検討が始まるところだっただけに、市民はじめ、各方面から「残念」との声が挙がっている。
三越多摩センター店は、１９８９年に開業し２０００年９月に閉店した「多摩そごう」の後を受けて、大塚家具多摩センターショールームとともに２０００年11月に開店した。10年に大塚家具が撤退した後、新都市センター開発（株）が運営する商業施設「ココリア多摩センター」として11年４月にリニューアルし、現在は、３階から７階までは同社が運営する専門店街、地下１階から２階まで同店がテナントとして入居している。
親会社である（株）三越伊勢丹ホールディングスは「将来的に収益の改善が見込めない店舗・事業の構造改革を行うことにより、限られた経営資源を新たな成長分野に再分配し、これまで以上にご満足いただけるサービスを提供することで、積極的な成長を果たしていきたい」と、９月７日に千葉店とともに同店の営業を終了することを発表した。
多摩センター店は、ピーク時となる２００５年に70億円弱だった売上高が、今年３月期は63億２千万円と低下傾向が続き、上層階の業態転換によって顧客数は増えたものの、”三越のれん”としての強みを活かしきれない状態が続いていること、今後も業績の低迷が続くことが予想されることから、来年３月20日に営業を終了することを決めたという。
同社では「ご愛顧いただいているお客様、地域の皆様にご迷惑、ご不便をお掛けすることになり、深くお詫びするとともに、長年のご愛顧に御礼申し上げます」と話している。
３〜７階は変わらず営業
三越閉店の発表を受けて、市民からは「三越が地元にあるのは便利だった。閉店は残念」「そごうがなくなって、三越までなくなるのは…。地元に住む身としては寂しい」との声があがる。
ココリア多摩センターを運営する新都市センター開発（株）は「突然の話で驚いている。三越さんの後についてはまだこれから。４月以降も専門店街フロアは、通常営業していくので引き続きご来館ください」と話す。
また、現在多摩市ではパルテノン多摩の大規模改修を受けて、多摩センター地区の活性化について検討を始めるところだったため、市市民経済部でも「これからというところだったので、大変残念だし、驚いている。これから改めて考えていく必要がある」と話している。
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