神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
多摩版 公開:2021年7月22日 エリアトップへ

落合のNPO法人 高齢の人と猫結びつけ 「生活の糧に」 猫の幸せにも

社会

公開:2021年7月22日

  • X
  • LINE
  • hatena
落合で猫カフェを運営している伊沢さん
落合で猫カフェを運営している伊沢さん

 野良猫の保護活動などにあたるNPO法人キャットセイビア(落合)が保護した猫を高齢者に紹介し、ペットとして迎え入れてもらう取り組みを進めている。今年3月には多摩市の民間提案制度の対象事業に採択され、代表理事の伊沢浩美さんは「生活の糧にしてもらえれば。利用者からは『自宅が賑やかになった』などの声をもらっています」と話している。

 スタートは昨年。同団体が行き場の無くなった野良猫を保護し、里親となってくれる人を探す活動を進めるなか、若い猫はもらい手が付きやすいのに対し、人であれば65歳ぐらいにあたる10歳以上の猫は「残ってしまう」傾向にあることがきっかけとなった。

 なんとか高齢の猫を引き取ってもらおうと考えた伊沢さんが目をつけたのが、高齢者。保護猫の活動などを通じて、若い猫は素早く動くため、高齢者のなかには「飼いづらい」と感じている人が少なくないということを以前から聞いていたためだ。比較的、動作のゆったりとした高齢の猫であれば高齢者も飼いやすく、歓迎してくれる。そうなれば問題を解決できるのではないか――。

 そして周囲へのヒアリングを重ねたうえで、NPOの事業として、高齢の人と猫を結びつけてみることに。人の対象は65歳以上とし、「家族として迎え入れ、最期を看取ってもらえるように」と猫の世話が無理なくできると考える75歳を上限とした。

 「希望して頂いた方には面談をさせてもらい、それぞれの生活に合った保護猫を紹介するようにしています」と伊沢さん。うまくマッチングが成立した際は、猫を飼い始めた高齢者に無料通話アプリで状況や困りごとを連絡してもらい、高齢者と猫との生活を見守れるようにしたという。

 「まだ数は少ないですが、子どもが独立し、2人で生活されているというご夫婦などが始めてくれています。猫と暮らすことで生活に張りが出たなどの声を頂いています」

市から広報支援

 この取り組み「人シニア猫シニアプロジェクト」は今年3月には、市が地域課題解決向けた民間の提案などを支援する事業として採択された。

 「この事業によって人も猫も幸せになれば。広報支援していきたい」と市担当者。伊沢さんは「周知が広がり、保護猫を飼ってくれる高齢者が増えていってもらいたい」としている。

 この事業に関する問い合わせは同NPO・伊沢さん【電話】042・316・5220へ。
 

多摩版のトップニュース最新6

災害リスク軽減に官民連携

多摩市

災害リスク軽減に官民連携

防災・減災対策事業者と協定

4月25日

ペットボトル分別に効果

多摩市

ペットボトル分別に効果

「回収しない」昨年末から

4月25日

活動半世紀で記念大会

わかば卓球クラブ

活動半世紀で記念大会

16日に市総合体育館で

4月11日

市立小中 給食費無償化に

多摩市

市立小中 給食費無償化に

今年度から 都が半額補助

4月11日

「風化させない」続ける交流

桜ヶ丘商店会連合会

「風化させない」続ける交流

東日本 被災地の学生招く

3月28日

ゲームで避難意識向上へ

多摩市

ゲームで避難意識向上へ

市防災安全課職員が考案

3月28日

あっとほーむデスク

  • 5月11日0:00更新

  • 4月27日0:00更新

  • 4月13日0:00更新

多摩版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月25日号

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook