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大和 人物風土記

公開日:2021.05.21

ハーブ農家で、関連のNPO法人の代表を務める
小川 穣さん
上和田在住 42歳

「豊かな生活」をサポート

 ○…「そんなに好きじゃなかった。無理矢理興味を持たされた」。ハーブと寄り添い始めた当初をそう語る。それから15年。「ハーブを役立てると、ちょっと生活が豊かになる」。そんな思いを伝え続ける。今では「ハーブの魅力が伝わるとゾクゾクする」と身震いするほどハーブの世界の虜になっている。

 ○…銀行マンの父が、週末の休みを利用し、実家の畑を守っていた。その姿を見て「休みがなくなる。絶対、畑関係の仕事はしない」と物心ついた頃から決めていた。ただ中学の頃、母が趣味で育てていたハーブ栽培の手伝いだけは嫌にならなかった。そんな原体験が高校、大学と中退し、アルバイト生活を続けていた27歳の頃、青年の人生の道しるべとなった。土に触れる喜びを母が思い出させてくれた。ハーブ関連の雑誌を読み、学校へ通い、資格をとった。

 ○…好きこそ物の上手なれ。ハーブの栽培に限らず、9年前にハーブティーの加工、販売を中心にハーブの良さを広めるための会社を立ち上げた。一昨年には大和産の地ビール「大和育ち」の開発にも携わっった。現在は、”師匠”が立ち上げたNPO法人日本コミュニティガーデニング協会やNPOホームジャパンハーブソサエティーの代表も務める。コロナ禍の中、家庭でハーブ栽培を始める人も多く、実は「会員数が増えています」とほほ笑んだ。

 ○…ミントだけでも1000種類あると言われるハーブの世界。その奥深さと他の植物とは違った世界観を伝えていくことがこれからの思い。「生活の中に自然とハーブが感じられるような発信ができれば」とハーブ愛は尽きない。求められる効能を、ハーブティーで表現できたときの喜び。それは何にも代えがたい。

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