新型コロナウイルスの感染拡大を受け、神奈川県高等学校文化連盟の吟詠剣詩舞専門部会は、7月31日から和歌山県で開催されている第45回全国高校総合文化祭(総文祭)への出場を辞退した。大会の出場資格を得ていた柏木学園高校(市内深見西)の短歌書道部は、悔しさを胸に、すでに来年の出場権獲得を目指し始動している。
総文祭は、県大会を勝ち上がった文化部(専門部会)が一堂に会する大会。「文化部のインターハイ(高校総体)」ともいわれ、今年は和歌山県の各市町を会場に、各県の代表が集まり、7月31日から本日8月6日(金)まで開催されている。
柏木学園高校の短歌書道部は、書道に詩吟や舞を組み合わせた「吟詠剣詩舞」で、昨年11月に開催された県大会で、最高賞に当たる県知事賞を受賞し、総文祭の出場を決めていた。
吟詠剣詩舞とは、漢詩や和歌に節をつけて歌う「吟詠」と吟詠に合わせて剣や扇を使って舞う「剣詩舞」を総称した日本の伝統的芸道のこと。同校では短歌書道部が、詩吟に合わせ扇を持って舞う「詩舞」に書を組み合わせた演舞を行っている。
参加辞退が決まったのは大会のわずか3週間前の7月10日。吟詠剣詩舞には柏木学園の他、横浜修悠館高、相模原弥栄高、相模田名高などが出場を予定していた。辞退の理由は、参加する生徒の中に受験生も多く含まれることから「現地で発症した場合のリスクを考えて」というもの。まさかの辞退に部長の中島実佑さん(3年)は「練習を積んできて大詰めのところだったので…」と悔しそうに唇を噛んだ。
出場権置き土産に
しかし、同校では出場辞退決定後も3年生を中心に熱のこもった練習が続いている。11月に開催される県大会で、来年の総文祭の出場権を勝ち取るためだ。
同校ではこれまでも3年生が、自分たちは出場できない次年度の総文祭への出場権を獲得『置き土産』に引退してきた。そのため夏休みには、学校を利用した日帰り合宿を実施。演舞の質向上を目指している。中島さんや副部長で3年の渋谷マリヤムさんは、書を担当していたが、県大会では詩舞にも挑戦する。2人は「全国の人に演舞を見てもらえないのは残念だが、仕方がない。合宿に力を入れて、県大会を頑張りたい」とすでに気持ちを切り替えている。
県大会では、和歌山大会で披露するはずだった演舞を行う場も設けられる。2022年度の総文祭は東京で開催される。
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