全日本ジュニア選手権大会に24選手が出場する、鶴間の空手道場を運営する 佐野 貴美子さん 深見在住 47歳
「母」のように見守る
○…突きや蹴りなどの打撃で競うフルコンタクト空手の全国大会に、24人の選手を送り出す。「1年間の成果を出してほしい。試合後は『楽しかった』と笑えるようにやり切ってもらえたら」とエールを送る。今年は例年に比べ出場選手が多く、「昨年から出場を目指して鍛錬し、スクールの仲間同士で励まし合いながら切磋琢磨してきた結果」と生徒たちの成長を喜ぶ。
○…大和市林間出身。中学、高校ではバスケットボールに打ち込み、他校の教諭たちと関わる機会も多く「大人になってから役立つ良い経験だった」と振り返る。同僚に誘われ空手を始めたのは25歳の時。「型や演武を想像していたので、打撃があることに驚いた」。スクールに通い始めて2年経ったころから裏方の仕事を手伝うように。当時代表を務めていた夫と結婚後は、運営にも携わるようになった。
○…夫婦二人三脚で歩んできたが、8年前に夫が合宿の指導中に倒れ、帰らぬ人に。「夫がどんな思いで運営してきたかを知っているので、存続させたかった。周囲の方たちの支えがあったから続けられた」。現在は娘と2人の息子の4人で暮らす。寝る前の読書がリフレッシュのひと時で、漫画から小説まで幅広く読み「知らない世界を想像し楽しめることが本の魅力」と目を輝かせる。
○…スクールをただ空手を習得する場所ではなく「人として成長できる場所にしたい」と考える。自身がバスケットボールに励んだ中高生時代のように、目上の人との関わり方や仲間との距離感など「今後の人生で役に立つことを学んでいってほしい」と願う。「スクールを巣立った教え子たちがいつでも帰ってこられるような場所を存続させたい」。夫の思いと親心で歩み続ける。
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