国際審判としてシドニー五輪やアジア競技大会など、野球の主要大会で試合をジャッジしている小山克仁さん(市内在勤)=人物風土記=が、東京五輪での復活が現実味を帯びている野球を世界に広めるため、このほどアフリカに渡り、日本政府が支援した「タンザニア甲子園大会」と、今年日本で開催予定の「U18ワールドカップ」のアフリカ予選で審判を務めた。
アフリカ野球の歴史はまだまだ浅い。特にタンザニアは、現地で国際協力機構(JICA)の職員として野球の普及活動を行う友成晋也さんらが、3年前に伝え始めたばかりの「野球後進国」だ。板や丸太を組み合わせた手作りの「トンボ」で野原を馴らしたグラウンドでプレーしている。
小山さんが派遣された取り組みは、途上国のスポーツ環境を整える政府の国際貢献策「スポーツ・フォー・トゥモロー」プログラムの一環。ガーナナショナルチームの監督時代の体験やアフリカの事情をつづった友成さんの著書「アフリカと白球」を読み、現地の少年たちとシドニー五輪を目指したエピソードに感動した小山さんは、SNSを通じて友成さんに感想を送った。シドニーを目指した友成さんと審判としてシドニーに出場した小山さんは意気投合。友成さんと現地政府からの要請を受けタンザニアに渡った。
厳しい格差の中で生きるアフリカの子どもたちだが、野球では9人全員にチャンスが巡ってくる。また、礼儀や規律を大切にする日本式の野球は、アフリカの教育面で役立つとされ注目を集めているという。小山さんは「このまま広がりを見せれば五輪出場も夢ではないかもしれない。選手たちとは『東京で会おう』と約束してきた」と話していた。
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