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海老名・座間・綾瀬 人物風土記

公開日:2021.06.04

初代館長としてロマンスカーミュージアムに勤務する
高橋 孝夫さん
海老名市めぐみ町在勤 57歳

運転士から伝道師に

 ○…歴代ロマンスカーを展示する「ロマンスカーミュージアム」の館長を務める。昨年12月の小田急の社内人事で、6年間務めた研修センターの主任教師の主任教師からミュージアム運営会社への出向が決まった。「後任の主任教師が4月に着任したので、6月か9月にはどこかへ異動になると思っていました。11月に受けた内示が館長の任でした」と、抜擢の舞台裏を語る。

 ○…1964年、新潟県柏崎市の生まれ。幼稚園のころに平塚市へ移り住んだ。小学校で野球を始めたが「大事な試合でセンターの自分がバンザイ(後逸)して負けた。そこからチームスポーツが怖くなった」。中学は個人競技の体操、高校は卓球に打ち込んだ。小田急に入社した理由は「安定した会社に入りたかったから」。駅員と車掌を経て3年目で運転士になったが「もともと電車に興味はありませんでしたが、いい先輩に恵まれ」たことで運転実績を積んでいった。

 ○…歴代10車種あるロマンスカーのうち7種の運転経験があり、ミュージアムに展示する5車種はすべて知り尽くした車両。ロマンスカーの初運転は20代前半で「新宿―箱根湯本」のNSE3100形。「あまりの緊張で車窓の景色も季節も全く覚えていない」

 ○…取材当日、偶然にも館内で教え子の運転士2人と再会した。昨年11月に送り出した最後の愛弟子たちだ。6年間在籍した研修センターでは180人の運転士とその倍の車掌を送り出した。愛弟子曰く恩師は「憧れの人」という。特急列車と通勤列車の運転から、ミュージアムの安全運行を担うようになった。運行規則やマニュアルはないが「電車だけじゃない、ワクワク」を地域に醸したいという。妻と息子たちの4人家族。

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