海老名・座間・綾瀬 人物風土記
公開日：2023.03.17
４月から活動する座間軟式野球クラブ「BIG DREAMS」の代表を務める
安斉 雄虎（たけとら）さん
座間市新田宿在住 31歳
野球の楽しさ伝えたい
○…競技人口の減少に少子化が追い打ちをかける中、旧知の友人が訴えた窮状に迷うことなく協力した。多感な時期にある中学生に向き合うにあたり、技術の向上だけでなく、人間形成の育成も視野に捉える。礼儀や言葉遣いの大切さを伝え続けた中学時代の恩師の教えは今でも胸の中にあり、「大人になるにつれて言葉の重みや意味を知りました」と説く。
○…野球好きの両親の勧めで小学１年から白球を追った。座間市立西中学から向上高校へ進学すると才能が開花。１９０センチの身長から投げ下ろすストレートがスカウトの目に留まり、２００９年のドラフトで横浜ベイスターズから３位指名を受け、期待の高卒新人として筒香嘉智選手と揃って入団した。１年目から２軍の先発ローテに入り手応えを掴んだが、２年目以降は肘の故障に苦しんだ。４年目のシーズン終了後、戦力外通告を受けると「結果を求める世界だから」と悔しさを飲み込んだ。
○…セカンドキャリアを歩むにあたり、真っ先に思い浮かべたのは中学時代の野球部で共に汗を流した仲間のいる故郷の座間だった。徹底的な走り込みや日が暮れても練習に取り組んだ合宿は仲間内の語り草で、「時間を忘れて話せるほど心が安らぐ」と口元が緩む。スカイアリーナ座間の職員として働きながら、地域の草野球にも参加。肩の手術も済ませて「今年は本格的にやりたい」と意気込む。
○…４月から活動を開始するチームは、中学生の受け皿となる一方で、競技普及の側面も担う。興味があれば初心者も大歓迎として門戸を広げ、「ボールが捕れた、投げれた、もっと上手くなりたいなど、個々のレベルに合わせて野球の楽しさを伝えていきたい」と抱負を語った。
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