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公開日:2023.09.08

海老名市消防本部矢澤優人さん
「複合検索」で日本一
水難救助の技術競う

  • 水難救助に必要な機材を点検する矢澤さん

 消防隊員が日頃の訓練の技術を競う「第51回全国消防救助技術大会」が8月25日に札幌市で開かれ、海老名市消防本部の矢澤優人さん(27)が水上の部「複合検索」で1位に輝いた。矢澤さんは同大会初出場で「親身に指導してくれた先輩方に良い形で恩返しができました」と結果を喜んだ。同市消防本部隊員の全国大会1位は2人目という。

 この大会は救助技術の向上などを目的としたもので、地区予選を勝ち抜いた各自治体の消防隊員が出場。複合検索には28人がエントリーし、矢澤さんは最速タイムの24秒3を記録した。

 複合検索は、水中での行方不明者捜索を想定した種目。シュノーケルやフィンを装着し、水面の漂流物に見立てた救命浮環をくぐり、水底に沈められた検索リングを拾いながら、50mプールを泳ぐスピードと作業の正確性などを競った。

 矢澤さんは、昨年の県大会で技術的なミスによる減点で予選落ちを経験した悔しさから、1年かけて技術を磨いてきた。同市消防本部は自前の訓練用プールを持たないため、非番や休日に近隣の小学校や公共施設などのプールを借り、先輩隊員らの指導を受けながら訓練をしたという。

 「訓練する過程で技術の成長を感じた」という手応えと幼少期から高校卒業まで通ったスイミングスクールで培った得意の泳ぎで県と関東大会を上位で通過。初出場の全国切符を手中にした。

 全国大会の結果について矢澤さんは、支えてくれた先輩隊員らに感謝を示し、「全国には日々、もっと努力している隊員がたくさんいます。まだまだ満足はしていません」と話した。今後については「海老名市消防本部でチームを組んで全国大会を目指したい」と目標を掲げた。

 入庁4年目で現在、警備課に所属する矢澤さんは、火災や救急だけでなく、水難事故や救助にも出動する。

 相模川では毎年、水難救助の出動要請があるといい、今後予想される台風シーズンに向けて「豪雨が続いて増水した河川は大変危険です。不用意に近づかないでください」と注意喚起も忘れなかった。

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