座間市の清掃職員が教科書『中学道徳』(光村図書)に掲載された。仕事への思いや、ごみ削減の啓発、市の目標などを、動画も交えて紹介。全国で70万冊以上が使われている。
道徳の授業では「友情」「生命の尊さ」など22の項目があり、「勤労」の中で同市清掃職員としてクリーンセンター(入谷西)に勤務する佐藤大輔さんと及川弦さんが取り上げられている。1日の仕事の様子やごみを減らす「5R」の啓発、その一環として実施している、子ども服を募り、必要な人へ譲る活動や「日本一ごみの少ない地域」などの目標も紹介された。二次元コードから動画も再生でき、職員たちが「地元愛」や「恩返し」「子どもに良い背中を見せる」など、働く理由を伝えている。
光村図書では、コロナ禍の頃から道徳の教科書の編集を始め、エッセンシャルワーカーである清掃職員に着目。この分野に精通する立教大学の藤井誠一郎教授に相談したところ、「ぜひ座間市を」と紹介された。座間市は業務でのタブレット端末活用や、パッカー車(ごみ収集車)のイラストを通じた環境問題啓発にも取り組んでおり、教科書で紹介することに決めたという。
佐藤さんと及川さんは今回の掲載について「思いのある人たちが清掃現場にいることを知ってほしい」「環境問題への興味につながり、いつか清掃職員が生徒の選択肢に広がってくれれば」と語った。
この教科書は全国シェアの2割ほどで、70万冊が使われている。教科書は4年に一度選ばれ、座間市は道徳で光村図書を選んだ。市内中学校でこのページを学ぶのは秋ごろという。
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