海老名市は5月27日、海老名運動公園の再整備計画を改定した。将来的な人口減少や市民ニーズの変化などを踏まえ、未着手となっていた従来の計画を改定し、整備を進めていく考えだ。概算工事費は約57億円を積算している。
海老名運動公園は、野球場・陸上競技場・体育館・屋内プールなどがある複合スポーツ拠点。各施設は1980年代から90年代にかけて整備されており、老朽化が顕著になっているという。
この状況を踏まえて市は2018年、海老名運動公園再整備計画を策定。各施設の改修などに取り組む計画だった。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響や市全体の公共施設の再整備計画が改定されたため、具体的な整備に着手できず現在に至っている。
「誰もが楽しめる」場所に
改定された再整備計画は、多様性と多目的を重視した「インクルーシブ公園」がコンセプト。「誰もが楽しく安全に健康増進に取り組めること」や「あらゆるスポーツ・イベントに活用できること」などが掲げられている。
計画ではスケートボードなどが楽しめる「アーバンスポーツ広場」、「ドッグラン」、「インクルーシブ広場」などが新設されるほか、公園のメインエントランスを北側に移し利便性を高める。従来計画では長寿命化に対応しない計画だった屋内プールも、今後の利用者が見込めることなどもあり、大規模改修する方針となった。
また、従来計画からの大きな変更点となったのが野球場。グラウンドと客席の向きの反転や客席スタンドの設置などが盛り込まれていた計画は、現状、既存施設の改修にとどまっている。概算工事費は57億200万円。25・26年度で詳細計画を検討し、27年度から計画的に着工する方針だ。工事期間の予定は31年度までとなる。
市文化スポーツ課の担当者は「現状の計画は最小限の再整備方針を示すもの。パブリックコメントや各種団体からの意見を踏まえ状況の変化に対応していく」とし、「安全性を担保し、より幅広い方たちに利用していただける公園になれば」と話した。
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