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厚木・愛川・清川 人物風土記

公開日:2011.03.11

若宮公園の梅林を手入れする地域ボランティア団体「うぐいす」代表
仁藤(にとう) 眞(まこと)さん
厚木市森の里在住 63歳

地域愛で梅林守る

 ○…森の里・若宮公園で毎年行われ、今年も2月27日に開かれた「梅見会」。会場となる梅林の管 理を10年以上続けている。そのきっかけは森の里1丁目の自治会長時代。「当時は梅林がまるでゴルフ場のラフみたいになっていて、ひざ上まで雑草が生えて いた。もちろん花も咲かなかったよ」と惨状を語る。「どうにかしなければ」と自治会の美化部長に相談。以降2年間にわたって美化清掃を続けた。会長交代に 伴い、ボランティアを募って管理しようとボランティア団体「うぐいす」を立ち上げた。

 ○…活動は月1回。50本近い梅林にはそれぞれ担 当の木がある。開始から3年が経つ頃にはほとんどの木で花が咲くようになり「ゴルフ場のラフ」はいつしか地域住民の散歩コースになった。「宴でも開こう か」と始めたのが梅見会。地区の地域福祉推進委員会に主催を引き継いだ後も”黒子”として活動を支えた。当初12人のメンバーは現在47人。「梅を守る四 十七士だね」と穏やかに笑う。会員の提案で周囲にはアジサイを植えた。「6月はアジサイ祭りができればいいね」と次なる目標を口にする。

  ○…横浜市出身。視聴覚機材を納品する仕事で当時森の里にあった青山学院大学を訪れた際、新興住宅街の整備工事が目に留まった。「いい場所だな」。何気な くそう感じたが、後に第1期入居者募集の知らせを聞き、応募。抽選には漏れたが、何かの縁か補欠で移住が叶った。「ヨーイドンで入って、知らない人ばか り。『せっかく選んだ街。みんなでいい街にしよう』という空気があった」と振り返る。以来、妻と気ままな2人暮らし。

 ○…「うぐいす」 の由来はもちろん『梅にうぐいす』。それとは別にもうひとつの理由がある。「ボランティアの自分たちは目立ってはいけない。うぐいすも普段は藪の中にいて 目立たないけれど、その鳴き声は人々を魅了する」。「ホーホケキョ」の声同様、守り続けてきた梅林も美しい。

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