下川入在住の小平(こひら)功一さん(66)が、難しいといわれる金魚のランチュウの孵化(ふか)・飼育に取り組んでいる。6年ほど前から自宅の水槽で可愛がっている成魚の「金ちゃん」たちが春先に産んだ卵を、独学で研究を重ね、このほど孵すことに成功した。生後約1カ月の稚魚は、個体差があるものの現在1cmほどに成長。約150匹が元気に水槽を泳ぐ。
これまでにも毎年産卵は確認していたが、2日ほどで全滅してしまっていたランチュウの卵。小平さんはインターネットなどで情報を集め、今年初めて採卵した水槽にエアーを入れてみたところ、6月下旬に孵化に気づいた。ポンプには粉状のエビとすりつぶしたゆで卵の黄身、塩を混ぜてエアーを送っているという。「難しいからおもしろい。いずれ品評会に出品してみたい」と意欲を見せる。
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ランチュウの取材中、さらりと差し出された「神奈川県美術展平面立体の部入選」のハガキ。小平さんは鉄工所経営とランチュウ飼育に加え、洋画家の顔も併せ持っていた。
幼稚園入園前から、絵を褒められるのが何よりうれしく、その後多摩美大のグラフィックデザイン科で学んだ小平さん。創作活動は60年以上に及び、神奈川県展をはじめ伊豆美術祭や横浜美術協会展にも出品、数々の受賞歴を持つ。
厚木中央自動車学校を背景に、2人の孫を描いた今回の入選作「One fine day 2018」=写真下(小平さん提供)=は、9月5日(水)〜30日(日)に神奈川県民ホールで、10月3日(水)〜13日(土)は厚木市文化会館の「厚木巡回展」で観覧可能。
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