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子育て支え合い17年 高まるニーズ 厚木市ファミリー・サポート・センター

教育

公開:2018年8月24日

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大坪さんの自宅で遊ぶ斉藤誠君(5)。父・昇一さんは「子どもから“楽しかった”“いっぱい遊んでもらった”と聞くと、安心できありがたい気持ちになります」
大坪さんの自宅で遊ぶ斉藤誠君(5)。父・昇一さんは「子どもから“楽しかった”“いっぱい遊んでもらった”と聞くと、安心できありがたい気持ちになります」

 子育てを支え、助け合う組織として2001年10月に開所した「厚木市ファミリー・サポート・センター(ファミサポ)」。厚木市が運営し、開所から17年が経った。開所当時145人だった援助依頼登録者数は、需要の高まりを受け1216人(昨年度)と大きく増加した。一方、74人だった援助を行う提供会員は270人と増えてはいるものの、高齢化などの課題に直面している。

 ファミサポは、「保育園などの送迎を手伝ってほしい」「一時的に預かりをしてほしい」という依頼会員と、「子育ての経験を活かしたい」「空いた時間を有効活用したい」という提供会員、その両方に登録する両方会員からなる。

 援助件数は16年度が4204件だったのに対し、昨年度は3628件と減少したが、ファミサポ事務局によると、放課後児童クラブの預かり時間が30分延長したことが要因と考えられ、根本的な援助件数は増加傾向にある。

 依頼内容は、保育施設や幼稚園への送迎、学童への迎えと帰宅後の援助に加え、近年習い事への送迎が増えているという。

ファミサポを通じて築かれた絆

 開所当時から提供会員として活動する大坪照代さん(60代)は、2人の子育てを終え、子ども好きだったこともあり、ファミサポに登録した。

 2歳から6歳まで預かった子とは、高校生になった今でも年賀状のやり取りがある。他にも、3回目の預かりまで泣いていた7カ月の赤ちゃんが、4回目には泣かなくなったエピソードを「印象深い」とやさしい眼差し。

 開所当初は提供会員で、現在は両方会員として登録している古橋美奈子さん(40代)は現在、10歳と5歳の女の子を子育て中。結婚前に保育士として働いていた経験から、提供会員に登録した。

 依頼内容は、子どもの習い事の送迎や、子育て中のちょっとしたリフレッシュで利用したい人などさまざま。古橋さん自身も、長女が3歳のころ「勉強するための自分の時間がほしい」と、依頼会員として利用した経験も。

 「ある男の子の送迎をしていたとき、草むらからお花を摘んできて『古橋さんありがとう』と言って渡してくれたときは嬉しかったですね」と心温まる話を聞かせてくれた。

高齢化に歯止めを

 現在登録している提供会員は、20代から80代までと幅広いが、60代以上が約8割を占めている。仕事をリタイアし、フルで活動できる60代以上が主軸の一方、ファミサポ事務局では、「提供会員の高齢化により、車の運転も危険になってくるので、若い会員を増やしたい」と話している。

 問合せは同事務局【電話】046・225・2933へ。

古橋さんのお子さんと遊ぶ水江健君(2)。健君の母・直子さんは「子どものことを細かく見ていただいて感謝しています」と話す
古橋さんのお子さんと遊ぶ水江健君(2)。健君の母・直子さんは「子どものことを細かく見ていただいて感謝しています」と話す

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