「産後の運動不足に、親子で踊って笑って悩みや疲れを発散しましょう」とパワーあふれる声色で呼び掛けるのは、未就学児向けダンスサークル「Mam☆Souls」の代表・楠田有希さん(厚木市三田)。保護者と子どもが一緒に楽しむ親子ダンスのほか、チアやヒップホップのサークルも主宰する。「親子ダンスは、ママが笑顔になるためのレッスンなんです。ママの笑顔で子どもも笑顔になります」。そう話す表情は活気に満ちて、周りに元気を与える。親子ダンスは、不定期で月3回ほど厚木南公民館やアミューあつぎなどで開催している。「参加者から『明るいレッスンが好き』と言ってもらって。私自身も楽しく、元気をもらっています」とにっこり。
新潟県出身。2歳半から姉の影響でモダンバレエを始める。高校時にはアルバイトでお金を貯め、東京や大阪のダンススクールに通った。高校卒業後は、都内のダンス専門学校に進学。20歳のころからインストラクターとしてダンスを教え始める。30歳で結婚してからも、ダンス漬けの日々を過ごしていた。
「幼馴染が厚木に住んでいて、何度も遊びに行くうちに好きになった」と、6年ほど前に横浜から厚木へ移り住んだ。その後、すぐに長男(4)を授かり出産。3年後には次男(1)も誕生した。長男を出産してからママ友と交流する中で、子育てに悩むママを見て「楽しいことをしたい」とベビーダンスを始めた。
現在は、2児を育てながら毎日ダンスを教える生活。日曜保育やファミサポを利用することもしばしば。「子どもたちには申し訳ない気持ち。長男が『しょうがないよ、おかあさんおしごとだから』と次男に言ったときは辛かった」と吐露。それでも「子どものSOSに気づける、子ども第一優先にしたい」と、優しい母の顔。「ダンスはお金をかけずに自己表現ができる。教え子たちの成長が楽しみ」。今日もダンスを通じ、元気と笑顔を届ける――。
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