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厚木・愛川・清川 コラム

公開日:2021.02.19

熱 気 人

 2013年「アミューあつぎ」内のスタジオ作りについて市役所の担当部署からアドバイスを求められた。こういう場合、有りがちなのが専門家に一応聞いたというアリバイ作りだ。先生のご意見は大変参考になりました。と言いつつ現実には何も反映されないパターン。すでに工事も始まっていたから、覚悟をして思うところを言うだけ言った。



 すると予想に反して反応が迅速にして的確で、様々な部分で計画の改良が叶った。オープンに際して厚木の文化をカッコよく紹介する、フリーペーパーを創ろうという私の提案にも乗ってくれて、広告をとり、全戸配布まで実現してくれた。ペーパーの名は『熱気流(あつぎりゅう)』、お陰で今や世界的な建築家である石上純也さんなどを世に先駆けて紹介した意識高い系の冊子に仕上がった。



 指揮をとった担当者が傑物だった。抜群の切れ味を持ちつつも熱と情に溢れ、アミュー完成の日には人目をはばからず号泣する人だった。こんな魅力的な役人がいる厚木はたいしたものだと感服し、以降もいろいろ頼りにさせて貰ったものだ。



 小林市長も全幅の信頼をおかれていたのだろう。去年から副市長に任命されていた。コロナ禍に身を惜しまず駆け回り、まさに市道を駆けている最中、心筋梗塞で倒れ帰らぬ人となった。痛恨の極みである。せめて彼の魂を受け継ぐ人が現れてくれることを願うばかりだ。



 『熱気人』佐藤明さんの死を悼む。

 

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