神奈川工科大学の公認クラブ「KAIT eSports」は、eスポーツのオンライン大会「KAIT GRAND PRIX」を4月22日に初開催した。大会は同クラブ所属の学生らが企画運営を担い、対戦の様子をリアルタイムで配信するなどeスポーツの普及に努めた。
大会は、eスポーツの普及と地域活性を目的に企画された。同大学と昨年11月にeスポーツ分野の研究等に関する連携協定を結んだNTT東日本(株)の神奈川事業部と(株)NTTe-Sportsが協賛、協力した。学生らは、新型コロナウイルス感染拡大による自粛生活を踏まえ、選手や視聴者に達成感や有意義な時間を提供しようと、昨年12月から準備を開始。SNSの活用で周知を図って出場選手を募集。定員を超える89人の応募があった。
eスポーツは対戦型のコンピューターゲームを競技化したもの。身体能力や年齢に左右されない、遠隔でも対戦できるといった理由で注目されており、サッカーのJリーグ等でもさまざまなイベントが催されている。同クラブでは、60人前後のメンバーがスマッシュブラザーズやスプラトゥーンなど、6タイトルのグループに分かれてテクニックの研さんに励んでいる。
当日は、社会人や学生など64人が出場。スマートフォンで遊べる対戦型カードゲーム「シャドウバース」で腕前を競った。熱戦をリアルタイムで伝えようと、中村優太さん(ロボット・メカトロニクス学科4年)が配信を担当。試合展開を横目に見ながらスタッフに指示を出し、eスポーツの魅力を視聴者に届けた。「台本通りの進行は大変でしたが、良い経験ができた」と話した。
大会全体を管理した青嶋涼司さん(情報メディア学科4年)は、「協賛企業の担当者や出場者に対し、言葉づかいを含めて的確に伝える大切さを学べた」と振り返る。2人は出場者から寄せられた「参加して良かった」という感想に「大会は成功だと思う」と口を揃えた。
青嶋さんは大会の継続を望み、「後輩たちにもeスポーツの楽しさや魅力を伝えていってほしい」と話した。
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