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厚木・愛川・清川 社会

公開日:2021.06.18

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おもてなしの気持ち求む
困窮学生 日雇いで支援

  • 学生支援を始めた小山さん(※撮影時のみマスク外す)

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で飲食店を対象とした時短要請により、働く機会を失くし経済的困窮に陥っている学生を支援しようと、厚木市戸室にある美容室「ラピス」店長の小山泰弘さん(42)が、日雇いで学生アルバイトを受け入れている。日当は5000円で小山さんが自腹で支給する。



 仕事内容はタオルの洗濯と店内外の清掃で、勤務時間は5時間程度。募集対象は居酒屋のバイト経験者で美容師免許は一切不要。居酒屋で身につけた元気なあいさつとおもてなしの気持ちがあれば歓迎とし、小山さんは「手を取り合い、助け合っていきましょう。遠慮なくご応募ください」と呼びかけている。



 募集対象を「居酒屋バイト経験者」としたのは、居酒屋がお気に入りの場所だから。小山さんは「心をリフレッシュする場所」と位置付け、明るい笑い声と活気にあふれた雰囲気を好んでいる。居心地の良い雰囲気は「人がつくる」として、店内を切り盛りする学生アルバイトの接客に一目置く。「今日は暑かったですね。冷えていて美味しいビールですよ」。飲み物や料理を提供する一瞬で相手の心を掴むやり取りを称賛する。



 美容師として接客するなかで、「居酒屋のバイトがないから生活が苦しくて」と常連客の学生が漏らした一言がアルバイト募集のきっかけ。まん延防止等重点措置の追い打ちで窮状を訴える声は日増しに高くなり、「居酒屋に行ったつもりで」と6月2日から30日までを受け入れ期間とし、1日1人を上限にアルバイトの募集を始めた。



 コロナ禍の長引く自粛で、自身の美容室も客足が鈍い状態が続いている。決して余裕があるわけではない中で「アホなんでやってみようと思った」と詳細な理由は煙に巻いたが、コロナ終息後の未来については「みんなで乾杯しましょう」と明確に描いている。



 申し込みは電話で受け付けており、現在バイトしている、またはバイトしていた居酒屋の店名を伝え、来店時に簡単な履歴書と身分証を持参する。受付は午前10時から午後8時(火曜定休)。美容室ラピス【電話】046・297・3230



厚木市戸室1の29の15

 

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