あつぎ郷土博物館(厚木市下川入)で12月5日(日)まで、シロマダラの標本を展示している。
シロマダラは、日本固有のヘビで黒のまだら模様が特徴。夜行性で見かけることは珍しく、同館の職員も「積極的に見つけることは難しく、そもそも見つからない」と話す。「幻のヘビ」とも言われ、厚木市内でも数例の報告しかないという。
小学生が発見
この展示されているシロマダラは、依知小学校に通う高吉瑠美さん(5年)が発見したもの。10月29日の朝、登校中だった高吉さんは、道路の隅に動かないヘビを見つけると、「うわっ、ヘビだ」と驚いた。動かないため、木の棒で触れてみると出血しており「治してあげなきゃ」と持っていた折紙ケースにヘビを入れて登校した。報告を受けた杉山仁教頭は、「見慣れないヘビで、毒を持っていると危険だから」とヘビを預かり、調べるとシロマダラと判明。市の学芸員が来てすぐに対応したが、その日のうちに亡くなったという。
「見てもらえる」
シロマダラが亡くなり、高吉さんは「土に埋めてあげようと思った」と言う。しかし、標本にする話を聞き「絶滅したら見ることができなくなるし、標本として残ったら、みんなにも見てもらえるようになる」と納得したという。「ヘビのケガを治そうと思っただけなのに、すごいヘビと聞いてびっくり。でも、私が連れていかなければ死ななかったかもと思うと少し後悔もある」と優しいまなざしで話した。
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