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厚木・愛川・清川 文化

公開日:2023.04.07

日蓮が作ったという像も
あつぎ郷土博物館に展示

  • 香を練って作ったと伝わる(写真は同館提供)

  • 厨子に納められている

 あつぎ郷土博物館(下川入)に、日蓮宗の開祖・日蓮が香を練って作ったとされる「香練大黒天像」が展示されている。依知のお宝をテーマにした企画展の一部で、開催は6月25日(日)まで。

 大黒天は上依知の妙傳寺に伝わり、高さ50cmほどの小さな厨子の奥をのぞくと、色は黒く、顔や手なども見て取れる。

 普段は蔵の中に納められ、年に1度、土用丑の日だけ風通しのために出されるという。江戸時代に書かれた『新編相模国風土記稿』によれば、像には日蓮の花押があると書かれているほか、室町時代の僧・日親が「日蓮の自作に間違いない」と記した極書(きわめがき)も展示されている。同寺の宇都宮教侃住職は「あまり拝観できる機会はありません。ぜひ足を運んで下さい」と語る。

現在の厚木通った日蓮

 日蓮は法華経を広めるなかで、幕府や念仏などを批判。その結果鎌倉では焼き討ちにあい、現在の藤沢市内で処刑されかかった。その後佐渡に配流が決定。移送の途中に滞在したのが愛甲郡依智郷を治める本間重連の屋敷だった。夜、屋敷の庭で日蓮が法華経を唱えたところ、明星天子(みょうじょうてんじ)と多くの星が現れて梅の木にかかったという。このエピソードは妙傳寺と蓮生寺(中依知)、妙純寺(金田)にも伝えられており、日蓮宗では『星降りの奇瑞』と呼んでいる。

 企画展では、寺の梅の木で星が光を放つ様子を描いた「星降図」のほか、「日蓮上人像」なども展示している。

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