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厚木・愛川・清川 教育

公開日:2023.09.08

「新たな性教育」教員ら学ぶ
厚木医師会が講演会

  • 聴き入る参加者

  • 笑顔で話す高橋さん

 より良い教育環境づくりへの協力のため、厚木医師会が9月2日、厚木児童思春期精神保健講座を開催した。不登校や発達障害など様々な困難に直面することの多い児童らを、教育機関と協力して支えるため、専門家を招き、最新の情報を学び、共有する講座。今回は「性教育」をテーマに、埼玉医科大学の産婦人科医の高橋幸子さんを招いた。

 1995年の開催以来27回目を迎える今回は、厚木市、愛川町などの小中高校の養護教諭や教育関係者ら約150人が参加した。演題は「いのちを守る性教育〜自分らしく生きるために〜」。背景には、こどもたちが性暴力の加害者・被害者・傍観者になることを防ぐため、今年4月から文科省の元、幼少中高などの各教育機関で取り扱いの始まった「生命の安全教育」があるという。

 高橋さんは「サッコ先生」の愛称で全国で性教育について講演。国の未成年への性教育指導事業にも協力している。厚木へは、高橋さんの師匠に当たる医師がいることから講演が実現した。

 集まった教職員らを前に、これまで日本の学校教育でタブーとされ、ネガティブに扱われがちだった性教育のあり方を「寝た子を起こすな、と言われがちだったが、寝た子は既に起きている。その際に正しく判断できるよう知識を教えることが学校の性教育の意義」と指摘。

 また、児童の発達段階に合わせた性教育は、こどもたちの今後の人間関係、社会性の発達においても大切であると説明。「顔、胸、性器、おしりのパーソナルスペースの扱い」「自分と他人の違いの認識」といった具体的なステップを紹介した。ユーモアを交えつつ「大人たちがまず変わる必要がある。皆さんの協力が不可欠」という切実な訴えに、参加者は聴き入った。厚木市の小学校教員は「訴えが胸に響いた」と振り返り、同会の三宅正敬会長は「安心安全のまちづくりに繋がれば」と話した。

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