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厚木・愛川・清川 社会

公開日:2023.12.08

交通安全特別企画
事故に気をつけて明るい年末年始を
12月11日から20日は交通事故防止運動

  • 警視庁データ(2018〜2022より)

 12月11日から20日は、「年末の交通事故防止運動期間」。県下では交通事故の増加が目立っているが、厚木警察署管内は事故件数や死亡事故ともに、少なかった昨年とほぼ同水準となっている。年末を無事故で過ごし、笑顔で新年を迎えるため、交通事故防止に取り組む厚木警察署・有原馨署長、交通安全協会・笹生準一会長、安全運転管理者会・真田辰雄会長に話を聞いた。

県内事故、昨年比587件増

 神奈川県内での今年の人身交通事故件数(11月26日現在)は、1万9416件で前年同時期比プラス587件。死亡事故も増え、死者数は昨年よりも4人多い102人となっている。

 厚木警察署管内では、今年の事故件数(同)は657件で、前年同時期に比べ6件増。負傷者は753人で前年同時期と同じだった。交通事故死者数は4人で、昨年より1人少ない。

 昨年はコロナ禍の影響で過去最も少ない事故件数だったが、今年は5月にコロナが5類に移行。交通量が増えたため、6月から8月までの昨年比で30件ほど多い状況だった。その後は秋の交通安全運動が奏功したのか、秋口からは数が減少。現在は昨年比プラス6件という状況にある。

ヘルメット着用率は低い

 今年は交通安全を後押しする大きな転機があった。4月1日の改正道路交通法施行で、自転車のヘルメット着用が努力義務化した。厚木警察署も今年は自転車に対する指導を強化。有原署長は「ヘルメットに関しては、普及啓発に力を入れました。事故は午前7時〜8時台、そして午後5時〜6時台で、交差点での発生が多いので、見守り活動などに力を入れています」と話す。また統計によるとヘルメットの着用率は神奈川県で8・4%だった。「神奈川県の着用率は低い。厚木警察署としても、引き続き普及啓発に力を入れたい」と意気込む。

 幅広く交通安全の啓発活動を行う交通安全協会の笹生会長は「交通安全指導員をはじめ、多くの方のご協力を頂いている。12月は飲酒運転根絶のための呼び掛けに力を入れています。残念ですが、大事故につながっていないだけで飲酒運転をするドライバーはいます」と語る。12月1日には本厚木駅前の飲食店を回り、飲酒運転撲滅を願ってハンドルキーパー運動を呼びかけた。同会では特に年末年始に強化するという。

12月1日から毎日呼気検査

 管内の多くの事業所が加入する安全運転管理者会の真田会長は「12月1日からの酒気帯び確認義務化」を大きな変化として挙げた。毎日、出勤と退勤時にアルコール検知器で呼気を検査するもので、これは2021年、千葉県八街市で起きた飲酒運転のトラックによる児童5人の死傷事故により、義務化が進んだ。「企業がやるべき事は増えますが、取り組まねばなりません。会としては引き続き交通安全フェスタなどのイベントや、通勤者の二輪車講習などに取り組んでまいります」と話す。

 厚木警察署や各団体では、交通事故ゼロを目指して今後も啓発に取り組んでいく。有原署長は企業が取り組む安全運転の表彰の席上、「管内で発生した事故の中には、一歩間違えば大事故につながるケースもあった。時間に余裕を持っていれば、安全確認をしていれば防げる事故もあった。こうした1件でも防ぐために警察と行政、職場や地域などの連携が欠かせない。引き続きご尽力を」と呼び掛けた。

ご存知ですか?「ハンドルキーパー」

 飲食店に車で来店し、お酒を飲む時は「飲まずに仲間を送る人」(ハンドルキーパー)を決める運動。12月1日に厚木警察署や管内の交通安全協会、青少年交通安全連絡協議会、市交通安全課などが本厚木駅北口周辺の飲食店を回って呼び掛けた。お店のスタッフからは「任せてください」と頼もしい声も。

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