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厚木・愛川・清川 人物風土記

公開日:2025.09.12

9月21日に市文化会館で開催されるオペラ「椿姫」に出演するテノール歌手
上原 正敏さん
厚木市在住

芸術を楽しむ機会へ

 ○…「椿姫は最もポピュラーなオペラのひとつで、最初に見るには最高の作品です。生オーケストラに歌い手、コーラスなど、贅沢な時間を味わってほしい」。70周年記念オペラ実行委員会の中心で動き、その人柄に惹かれ、所属をこえた業界トップクラスのメンバーが集った。「こんな公演は二度とできないかもしれない」。公演を間近に控え、その一言一句に熱が入る。

 ○…長野県諏訪市生まれ。中学高校はブラスバンド部でトランペット。「ミュージカルをやりたい」と高校2年で本格的に音楽の道を志し、国立音楽大学へ。大学で初めてみたオペラに感動し、オペラ歌手を目指すようになった。大学院を卒業後は二期会に所属し、29歳でイタリア留学。数々の国際コンクールに入賞し、ボローニャ歌劇場でヨーロッパデビューを果たす。世界各地で活躍し、39歳で帰国。妻の実家のある厚木市へ。

 ○…帰国後も数々の舞台で活躍しながら、市民共同事業として始まり7年目を迎える「わくわくクラシック鑑賞術」では、その趣旨に共感して当初から参加している。司会者としてもその軽快なトークで観客を楽しませつつ、音楽の世界へ没入させていく。「オペラだけでなく、さまざまな芸術で、みんなが劇場に行くきっかけになれば」

 ○…「先人からの教えを次に伝えなければいけない」。人から人へ100年以上受け継がれてきた、映像では伝わらない技術を後進に伝えることに力を入れる。趣味の映画鑑賞では昔の貴族の所作が気になり、落語を習ったのもオペラに生かすため。「生活の全てがオペラに繋がってしまう」と笑う。「実行委員会をはじめ、多くのメンバーの思いででき上がった作品をぜひ見に来てほしい」とほほ笑んだ。

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