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伊勢原 人物風土記

公開日:2024.08.23

石田地区で美化活動を毎日一人で行っている
渡辺 繁さん
石田在住 64歳

人の役に立てれば

 ○…石田に住み2年、毎日3時間ほど一人で地域のごみ拾いを続ける。石田全域をカバーできるように3つのルートに分けて実施。「プラスチックごみや缶は減った。タバコを火が付いたまま捨てるのだけはやめてほしい。火事になったら多くの被害が出て大変」と注意を呼び掛ける。石田自治会創設100周年記念式典で表彰されるなど、地域住民からも感謝されている。

 ○…山梨県出身。高校を卒業後、建設省(現国土交通省)に入省。宮ケ瀬ダム工事事務所庶務課、その後は同事務所用地課、横浜国道工事事務所など用地畑を歴任し、市町村や地元住民らと用地取得についての話し合いを幾度となく行ってきた。「相手の話を聞くのが大切。そこからどうしたら良いか、何ができて何ができないかをわかってもらえるように心がけてきた。どうしても売ってもらえない方も、『最後はお前に売ったんだから』と言ってもらったこともある」とほほ笑む。

 ○…ごみ拾いを始めたのは、地域のために少しでも役に立てればという思いから。現役の頃は現場でのごみ拾いが日課だった。地域の子どもたちから「ありがとう」、高齢者からは「ごくろうさん」と声をかけられることも多く、「コロナ禍では地域にマスクのごみが落ちていなかった」と自治会長も感謝する。雨の前日は特に念入りに拾う。「雨でごみが流れると最終的に海に行き着く。海をきれいにすれば循環して人にも良いから」と目を輝かせる。

 ○…「大山さんが大好き。呼び捨てなんてできませんよ。朝起きると皆見ると思う。素晴らしいです」。以前2回ほど登った経験があるが今は足の具合と相談中。「9月になったらケーブルカーで行けるところまで行きたい」

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