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伊勢原 人物風土記

公開日:2024.09.06

市立中央公民館で自撰展「画業70年の歩み」を開催する
石田 精吾さん
八幡台在住 87歳

衰え知らずの創作意欲

 ○…50年前に伊勢原に居を構えて以来、画家としての活動の中心となった伊勢原で米寿を迎える今年、自身の集大成となる作品展を市立中央公民館で9月24日(火)から29日(日)まで開催する。年齢のことなどを考え、今まで支えてくれた方たちに会いたいという思いが強くなった。「一生の思い出になる作品展。お世話になった伊勢原の人たちに見てもらいたい」とほほ笑む。

 ○…東京都世田谷区の出身。中学の美術教師の勧めで美術部に入部したことが絵画との出合い。「絵を描くことは好きだけれど、画家になろうなんて全く思っていなかった」。恩師と出会ったことが後の人生を大きく左右することになる。油彩に導かれるように武蔵野美術大学へ。その頃から美術の世界で生きていくことを決意。卒業後は中学校で美術を教えながら、絵画教室を開いた。

 ○…画家としての転機は40代で始めたネパールでの創作活動。それまで岩や石仏などを描いてきたが、海外の人物像を描いてみたいとの思いから

一人のネパール人女性と知り合い、実際にネパールに創作活動にでかけるまでになる。自らツアーを組み、グループで25回位出かけたという。好奇心旺盛な性格が奏功し、現地の人たちとも交流を深めていった。「ネパールの古びた街並みの色や女性の衣装の赤色に惹かれた。人々の質素だけれど心豊かな生活が自分に合っていたと思う」

 ○…生涯現役を貫く気持ちは今も変わらない。創作意欲も衰えることはなく、現在も自宅やカルチャーセンターで教えている。「生徒さんが『まだまだ頑張って続けて』と言ってくれる。そういう人たちのためにも長生きしないとね」。週に1回妻と出かける運動や美味しい食事が元気の源になっている。

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