統一地方選挙後半戦、横須賀市会議員選挙の投開票が今月24日に行われた。議員定数の削減で前回より2議席減の41議席を現職・新人61人が争う激戦で、現職3人が議席を失い、新人10人が当選を果たした。今回の投票率は47・98%。前回の52・59%から4・61ポイント下げた結果となった。
争点見えない
今月23日の選挙戦最終日―。市内の各駅前で「最後のお願い」の声を張り上げる候補者の前に、足を止める人はわずか。前回(07年)の選挙戦、Yデッキなどで各陣営が競い合うように政策を訴えていた様子と比べると、いかに「静かな選挙戦」だったかがわかる。
東日本大震災の影響で、選挙活動に関して、現職議員においては、街宣車活動の時間短縮などを申し合わせていた。そうした「自粛ムード」が漂う中、終盤戦が近づくにつれ、街頭活動も活発になっていたが、市民の選挙への関心にはつながらなかったようだ。
これを顕著に表していたのが投票率。過去16回の市議会議員選挙(補選を除く)で過去最低の47・98%。投票所別でみると、小原台小学校の49・94%が全地域で最も高い投票率だった一方、最も投票率が低かったのは逸見小学校の24・66%。期日前投票は順調に伸ばしていたが、投票日前日の悪天候もあり足踏み。投票率の底上げまでは至らなかった。
自粛ムードの影響だけではない。「訴えが見えず、目立った争点がない」「名前は耳にしたが”顔”が見えなかった」―野比在住の30代男性は話す。61人で41の議席を争う激戦だったが、ほとんどの候補者が防災対策を掲げていた以外に、全市的に議論されるような目立った争点がなく、候補者の訴えは、最後までぼやけたままだった。
「風」は吹かず
当選者は現職31人、新人10人。自民党は公認9人のうち8人が当選、公明党(7人)、共産党(3人)は共に全員当選を果たしたが、神奈川ネットは1991年から守っていた議席を失った。また、民主党も新人2人を擁立したが票が伸びず、さらに県内都市部で吹いた「みんなの党旋風」も、横須賀までは及ばず、同党初の議席獲得はならなかった。
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当選者の平均年齢は、52・95歳。前回選挙時(53・09歳)とほぼ同じ。最年少は初当選の嘉山淳平さん(26歳)、最高齢は9回目の当選となった神保浩さん(75歳)だった。25日には市役所で当選証書が付与され、気持ちを新たにした41人の当選者。初登庁は5月2日の議員総会。以降、12日から始まる市会本会議に臨む。(中面に関連記事あり)
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