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横須賀・三浦 人物風土記

公開日:2014.02.14

横須賀市の新教育長に就任した
青木 克明さん
岩戸在住 63歳

学校と行政つなぐ触媒に

 ○…人柄は実直、職務は忠実、組織をけん引するリダーシップも備える─。行政マン時代の手腕を吉田雄人市長に請われ、教育行政のトップにあたる教育長に抜擢された。「学校教育の現場経験のない自分になぜ?」。予期せぬオファーに驚きもしたが、「頼まれたら断らない」を信条にこれまで仕事に励んできた。学力低下、不登校など複雑で多様な課題を抱えていることは十分に承知している。だからこそ「最後の務め」と腹を括った。

 ○…市の職員として35年間勤め上げた。経済部観光課を振り出しに、女性行政課、消防局、農林水産課、選挙管理委員会などの部署を経て最後は市民安全部長。定年を20日後に控えて発生した東日本大震災では、市民の不安と混乱の解消に向け、指揮にあたった。「出来ることを全力で取り組んだことしか覚えていない」と当時を振り返るが、周辺状況に応じて柔軟かつ機敏に判断できる対応能力の高さを発揮した。

 ○…不思議な巡り合わせを感じている。実は教育学部出身。在学中に小・中・高の教育免許も取得している。教師と行政職の将来選択。どちらの道に進むか迷った挙句、「幅広い知識を身に付けられる」と後者を選んだ。長い年月を経て奇しくもそれが重なり合った。教壇に立つことはないが、子どもたちに最善の教育環境と機会を提供することが使命となった。

 ○…在野の教育者としてスポーツを通じた青少年育成に尽力してきた。大学時代に打ち込んだラグビーの経験を活かし、38年間休むことなく地域の小・中学生に指導している。運営する横須賀市ラグビースクールは240人を数える大所帯。これまでに実業団のトップ選手を何人も輩出している。かつては不登校の子どもたちが通うフリースクールにチームを立ちあげ、一緒に汗を流したこともある。教育長の任期は4年。「学校と行政とをつなぐ触媒になればと思っている」

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