YRP 無線通信の歴史ひも解く 明治〜現代の機器を展示
無線通信技術の発展と横須賀との密接な関係を市民に知ってもらおうと、現代までの通信機器の変遷がわかる展示室が今月8日、横須賀リサーチパーク(YRP)内に開館した。日露戦争時、横須賀の海軍工廠で開発された無線機のレプリカなど、地元に関連した通信機も並ぶ。
NTTドコモやNEC、富士通など、日本の最先端技術をけん引する企業の研究所が集積するYRP。南北を山や丘陵に囲まれ、外部からの電波影響を受けにくい地の利を活かし、「無線通信研究に特化した施設群」と言われている。
YRPセンター一番館に設けられた約50平方メートルのスペースには、明治時代から現代までの通信機器などが約50点展示されている。日露戦争に備えて横須賀海軍工廠で開発され、現在も記念艦「三笠」に保管されている「三六式(さんろくしき)無線機」のレプリカや、浦郷町の貝山地下壕で発見された旧日本海軍所有の真空管など、横須賀に関連する品々も並ぶ。ほかにも、ラジオ放送の開始とともに世間に普及した「さぐり針式鉱石検波ラジオ」や戦後爆発的に広まったアマチュア無線機、携帯電話第1世代といわれる「自動車電話」など、通信機を通して時代の移り変わりを追う。
「世界に誇る技術知って」
展示室には、横須賀にまつわる情報通信の歴史や、YRPの成り立ちをパネルで掲示。10人以上の団体客を対象にした解説付きの見学も行う(事前予約制)。今後は小中学生用のわかりやすい資料も作成し、社会科見学などにも対応していく考えだという。同展示室を開設した(株)横須賀テレコムリサーチパークの技術顧問・太田現一郎さんは、「約110年で劇的に進歩を遂げた無線通信技術。横須賀が世界に誇る技術の数々を学ぶよい機会になれば」と話している。
見学希望などの問合せはYRP研究開発推進協会【電話】046・847・5000
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