横須賀・三浦 人物風土記
公開日:2015.12.11
料理研究家としてテレビ番組への出演や地元での食育活動を行う
長谷川 りえさん
野比在住
”食財”の宝庫 魅力発信
○…芸能人との調理番組出演や出版社からレシピ本の執筆依頼―。都内から舞い込んでくる仕事と並行しながら、地元の幼稚園や小学校などで保護者向けの料理教室を開く。伝えたいのは技術だけでなく、食の観点から見た「横須賀の素晴らしさ」。地元食材のみを使用することで、市内にあるものだけで大抵の料理は作れる食材の豊富さを改めて地元民に感じてもらう。
○…手作りおやつを振る舞ってくれる料理上手な母、カラスミや馬刺しの味を教えてくれる食通な父に育てられ、幼い頃から”食”は身近に感じていた。初めて1人で作ったのはじゃがいものコンソメ炒め。「ドキドキしながら家族が食べるのを見ていた」。当時の記憶を今でも鮮明に覚えているのは、その”ドキドキ感”こそが料理の楽しさだと今でも感じているから。同級生を招いては手料理を振る舞い、喜ぶ顔を見るのが嬉しかった。
○…ソフトボール、陸上、絵画、多様な事に興味があったが、それで将来は描けなかった。短大を卒業後、石油会社に就職したが、そこに思いもかけない岐路があった。新規事業としてフード部門が立ち上がり、担当者に抜擢された。食品会社と共同で開発に没頭。上層部が推薦した商品に反対し、自分の味覚を信じて商品化したヨーグルト製品がヒット作となった。食に携わる楽しさを感じ、商品開発やイタリアンレストラン勤務などを経て、現在料理研究家として活動する。
○…結婚を機に市内に住んで約20年。津久井浜でのウインドサーフィン、閑静な野比の雰囲気を満喫してきた。「本当に素敵な場所」だと感じているからこそ、今後取り組んでいきたいのは地元の子どもたちへの食育活動。横須賀の”食の魅力”を伝えることで「一度外へ出て行っても、美味しい食がある街に、人は帰ってきたくなると思う」。人口減の問題を抱える市に料理研究家として一つ、提言する。
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